DOEFF vol5
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画期的ながんの検出方法を開発がん治療において最も重要なのは早期発見です。これまでも血液中に存在するがん細胞由来のマイクロRNAの量を測定することで、がんを見つけ出す研究が進められてきましたが、今野雅允寄附講座講師(先進癌薬物療法開発学)、石井秀始特任教授(疾患データサイエンス学)らはRNAの量ではなく質に着目。RNAのメチル化を指標としてがんを診断する新技術を開発し、最も検出が困難とされる早期すい臓がんの検出に成功しました。さらにこの技術は、がん治療の効果を評価する指標にもなると期待されています。がんを早期発見し適切な治療を選択できれば、生存率は飛躍的に高まるはずです。Keyword腫瘍マーカー18さまざまな医療分野においてめざましい業績を積み重ねてきた大阪大学大学院医学系研究科。ここでは5つのキーワードから、最先端の研究にフォーカス。進化し続ける医療の最前線に迫ります。メチル化がん患者の血液中のマイクロRNAを調べると、4つの塩基のひとつであるアデニンのメチル化率が上昇していることがわかりました。

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