DOEFF vol5
21/24

大腸がんにならない食事って?谷内田真一教授(がんゲノム情報学)らは、大腸がんや多発ポリープの患者さんの凍結便に含まれるゲノムやアミノ酸などの代謝物質を分析。ごく初期の大腸がんにおいてのみ増殖する細菌を特定しました。今後はこのデータをもとに、従来よりも高い精度で大腸がんを早期発見できる簡易検査キットの開発を目指します。また、がんの進行に伴う代謝物の変化を分析することで、大腸がんを発症しやすい腸内環境も明らかになりました。食事をはじめとする生活習慣の改善によって大腸がんにかかりにくい腸内環境をつくる先制医療の実現も期待できます。Keywordアトポビウム・パルブルムポリープ(腺腫)粘膜内ガンステージⅠ/ⅡステージⅢ/Ⅳ胆汁アミノ酸イソ吉草酸アクチノマイセス・オドントリティカス腸内細菌DOEFF Vol. 0519たった3分で認知症を診断!認知症の急増が世界各国で大きな問題になっています。一方で、近年の研究では早期発見によって認知症を予防できることもわかってきました。武田朱公寄附講座准教授(臨床遺伝子治療学)らが開発したのは、視線の動きを解析することで認知機能を評価する新技術。これまで医師が20~30分かけて問診する必要があった認知機能評価を、2分50秒モニターを眺めるだけで済ませられます。被検者の心理的な負担を減らせることも大きなメリットです。今後は視線の動きをデータとして集積し、人工知能で分析することで、より高精度な診断が可能になると見込まれています。認知症Keyword腸内細菌のうちアトポビウム・パルブルムやアクチノマイセス・オドントリティカスは、ごく初期のがんにおいてのみ増殖します。「五角形はどれ」といった問いの後にさまざまな図形が画面に出現。被検者の視線の動きを赤外線カメラで検出します。赤外線カメラ視点

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る