DOEEF vol9
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1616日頃の手洗いやマスク着用といった、これまでと同様の対策を心がけるべきでしょう。ワクチンを接種して、密を避けるべきというのも変わりません。では、これらをいつまで続けるべきか。少なくとも、やめていいと判断できる段階ではありません。▶A2.想定外の急減でした。普通に考えればその理由にはワクチン接種とマスクが挙げられるでしょう。諸外国と比べ、特にマスクの効果はあったのでは。ただ冬場にはワクチンの効果も下がっていくでしょうし、これで安心と言い切ることはできません。▶A1.ブースター接種はすべきだと考えています。諸外国での感染再拡大は、抗体価の低下が原因のはずですから。日本国内では、子どもを除けば人口の約9割が2回接種済みです。希望者はほぼ完了している現状は望ましいといえます。▶A3.国内でもわかっていないことが多いので、相手国も絡むとなると、見通しを立てることはより困難です。去年インフルエンザが流行しなかったことさえ、ほぼ誰も予測できなかったわけですから。しばらくはエビデンスを積み重ねるべきです。▶A5.次のパンデミックを予測し、対処するための仮説と検証の繰り返しが、世界的にまだ不十分です。科学とは本来、そういった行為に基づいて確立されていくもの。十年単位の期間が必要でしょう。決して魔法のようなものではないのです。▶A6.新型コロナウイルスの研究に世界中で巨額の予算が投じられている事実に興味をひかれます。喫緊の課題であることは間違いありませんが、どの程度コストをかけるべきか、感染状況と折り合いをつけなければならない局面がいずれやってくるでしょう。▶A4.新型コロナウイルスが、社会の在り方を根底から揺さぶっています。私たちの生活はどうなるのか。人類はこのウイルスとどのように向き合っていけばいいのか。医学研究の最前線に立つ先生方に「ウィズ・コロナの世界」を伺いました。”“仲野 徹大阪大学 大学院医学系研究科幹細胞病理学 教授2021年夏の第5波で感染者数が急減した理由や今後の収束の見通しについて、どのように考えますか?Q1.ワクチン接種が進んだ現状を踏まえ、今後の運用はどうなると予想しますか?Q3.コロナ禍の日常をどのように過ごしたらいいでしょうか。普段の生活で気を付けることは?Q2.Q6.新型コロナ後もまたパンデミックは起きるでしょうか。そのための備えは?新型コロナに関する研究が進んでいます。注目しているものはありますか?Q4.Q5.世界的には感染が再拡大している国もあります。人流抑制や渡航の在り方はどうあるべきでしょうか?QUESTIONNAIRE:仮説と検証を繰り返し、  エビデンスの積み上げを。

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