2015.10.30 倫理審査委員会承認
IRB承認対象 | A.研究対象施設 協力医療機関等 ・各都道府県からの依頼をうけHPVワクチン接種後の多様な症状に関して集学的な診療を行っている医療機関(以下「協力医療機関」とする。施設名は別紙参照) ・協力医療機関と同様に積極的にHPVワクチン接種後の症状を呈する受診者を診療している医療機関 研究連携施設 ・協力医療機関等と連携してHPV接種後の症状を呈する受診者を診療している医療機関で本研究の調査に協力する施設 B.研究対象者組入・除外基準 組入基準(以下の①―③を満たす症例)過去にHPVワクチンの接種歴がある。
(注)年齢制限はなし
(※1)症状の具体例 ・疼痛(感覚の障害を含む) 痛み:関節痛、筋肉痛、腰痛、頭痛、腹痛、全身の痛みなど しびれ感:四肢、顔面、体幹など その他:アロディニア、原因不明の感覚脱失など ・運動機能障害 麻痺、脱力、けいれん、振戦、ジストニア、ジスキネジアなど ・自律神経失調様症状 めまい、倦怠感、失神、冷汗、微熱、立ち眩み、耳鳴り、吐気、嘔吐など ・認知機能障害 記銘力低下、学習能力の低下、集中困難など 除外基準 組入基準②の症状が、外傷(HPVワクチン接種に起因するものを除く)、薬物中毒、器質的疾患(悪性腫瘍等)による事が明らかな場合 |
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研究機関 | 大阪大学大学院医学系研究科、愛知医科大学附属病院、札幌医科大学附属病院、福島県立医科大学附属病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、東京慈恵会医科大学附属病院、東京大学医学部附属病院、東京大学医学部附属病院、滋賀医科大学医学部附属病院、岡山大学医学部附属病院、高知大学医学部附属病院、九州大学病院、新潟大学医歯学総合病院、獨協医科大学医学部附属病院、日本大学医学部附属板橋病院、富山大学医学部附属病院、三重大学医学部附属病院、愛媛大学医学部附属病院、山口大学医学部附属病院、信州大学医学部附属病院神経内科、山口大学医学部附属病院神経内科、鹿児島大学医学部附属病院神経内科、東北大学病院神経内科、東京慈恵会医科大学病院神経内科、千葉大学医学部附属病院神経内科、近畿大学医学部附属病院 神経内科、愛媛大学医学部附属病院薬物療法神経内科 |
目的 | 今般、厚生労働省は指定研究班「子宮頸がんワクチンの有効性と安全性の評価に関する疫学研究」(研究代表者:祖父江友孝)を設置した。今般のHPVワクチン接種後の広範な疼痛などの症状を呈している患者に対する症例追跡研究は、その安全性研究の一環として実施されるものである。本人記載の症状の状況の把握とともに、受療状況等の診療情報を収集し、患者の予後因子となり得るものを同定、解析する事を目標としている。 |
方法 | 当院及び共同研究施設において、受診中の研究対象者に対して研究参加の同意を取得したのちに、症状の現在までの状況、日常生活の活動性への影響等についての項目に関するアンケートを回収する。その後、受診が終了するまでの間、概ね月1回程度の頻度で、症状の現況と受療状況についての項目に対する質問に関するアンケートを回収する。アンケート結果については、記述疫学的な集計を行う。 1次調査に参加した症例のうち、入院例及び長期間の日常生活の活動性に影響が認められていた症例のうち20-30例程度を選択し、調査票等を用いて診療情報を収集し、診療内容や経過について調査を実施する。 当院については、疼痛医療センター(研究責任者 柴田政彦)において対応する。 |
意義 | HPVワクチン接種後の症状における予後因子を調査するためには、回復例等における経過の把握が必要であり、今後、予防や、治療法等の開発に対しても重要な基礎情報となりうるという点でも重要な意義が存在する。 |
個人情報の扱い | 研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表は外部に漏れないように厳重に保管する 多施設共同研究の場合は各施設で管理する。 (対応表の管理方法) ネットワークから切り離されたコンピューターを使用して記録された外部記憶媒体(USBなど)、あるいは筆記等による紙媒体を、鍵をかけて厳重に保管する。 |
問い合わせ先 | 大阪大学大学院医学系研究科 環境医学 教授 祖父江 友孝 連絡先電話番号 06-6879-3920 |
審査結果通知書 |
大阪大学医学部附属病院の倫理審査委員会(IRB)承認課題