「ちょびっとサイエンス・コミュニケーション」

 加藤研はケーキばっかり食べているのか、と誤解されても困るのですが、実は9月にもバースデー・ケーキをいただきました。お祝い対象者は複数だったのですが、ケーキの上のメッセージ・チョコレートに、代表として私の名前を載せていただくという栄誉にあずかりました。

 写真をご覧ください。なんと、左端にはDNAの二重らせん、右端には細胞があしらわれています。こんなチョコ板は、今まで見たことがありません。わが研究室の「ものづくり姫」井出さんが、ケーキ屋さんにかけあって描いてもらったとのこと。パティシエ相手に、井出さんが熱心に説明している様子が浮かんできます。

 「サイエンス・コミュニケーション!」と大仰に構えなくても、サイエンスの話をするチャンスは、日常にごろごろ転がっています。私は免許の更新に行って、鮫洲試験場のおじさんと「遺伝子検査」について話し込んでしまったことがあります。家族や友人のなにげない質問も貴重ですね。私はほとんどの場合すぐには答えられないので、自分で調べるきっかけになります。

 ケーキ屋さんで、街のどこかで、ちょびっとサイエンスの話をする ―そんなところから始まるものも、あると思うんです。

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(加藤牧菜)