21世紀COE 国際学生セミナー

「21世紀COEプログラム第三回国際学生セミナー」で、生命文化学講座初(!)のポスター発表を行いました。
この春できたばかりの研究室ということもあって、たくさんの方に訪れていただき、お話しすることができました。英会話はしどろもどろになりがちなので、トレーニングの必要性を思い知らされました・・・。

発表内容は、日本のゲノム研究者がこれまで社会との関わりにおいてどのような活動をしてきたかという歴史をまとめたものでした。
バーゼル免疫学研究所の所長を務められたDr. Fritz Melchersからは「日本人は何を基準にして倫理的判断をするのか?」「生命倫理の研究をするならゲノム研究よりも幹細胞研究のほうがよっぽど大切ではないか?」「あなたは何をコミュニケートしたいのか?」という質問をいただきました。うまく答えられなかったのですが「日本人には宗教を持たない人が多いけれど、ものごとは話し合って決めます」「幹細胞研究の倫理問題は重要だと思いますが、私の主な研究テーマは生命倫理ではありません」「私は研究のおもしろさをコミュニケートしたいです」とお答えしたところ「それはいいね、Congratulations!」と言われました。

インドネシア出身の留学生からは「科学者と社会との科学コミュニケーションも大切かもしれないけど、先進国と発展途上国の間でのコミュニケーションのほうが切迫した問題なのではないか」ということを、森林の伐採などを例に挙げながら言われました。私には思いつかなかったことなので、こうしていろいろな方と研究の議論ができるのは貴重な機会だと思いました。

生命科学系の大学院生は、研究費の配分がどのようにして決められるのかということに大きな関心があるようです。普段も同期の友だちからよく言われるのですが、今日も「そのあたりをぜひ研究してくれ」と複数の方から言われてしまいました。

このほかにもいろいろと有益な議論ができました。訪れていただいた方には本当に感謝しております。ありがとうございました。
演題は全部で86もありました。このCOEでは活発に研究が進んでいることを改めて感じました。私もがんばらなくては。明日からは、今日の発表内容を論文にまとめるべくがんばります!

(伊東真知子)