「短期留学:オックスフォード大より」 (三成 寿作)

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 6月中旬より、オックスフォード大学のHeLEX(Health, Law and Emerging Technologies)センターに滞在しています。3ヶ月という比較的に短い期間ではありますが、貴重な日々を過ごさせていただいています。こちらでは、Jane Kaye先生、また彼女のチームメンバーに大変お世話になっており、ヒトゲノム研究における倫理的・法的・社会的課題に関する研究を進めています。

具体的には、情報通信技術(ICT)を利用した、研究協力者のゲノム研究への関わり方について検討しており、特に、研究協力者を研究を実施する上でのパートナーとして位置づけ、一度限りではなく継続的なインフォームド・コンセントの実践方法について模索しているところです。ヒトゲノム研究では、大規模な個人の全遺伝情報の解析が可能になり、また研究協力者からの試料や遺伝情報を研究者間で幅広く共有し利活用する状況になってきているため、これまでの倫理的な枠組みや方法論について再考していく必要があります。このような研究を進めることで、研究協力者を配慮した研究の進め方に対し新たなアプローチを提案していきたいと思います。

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