日常風味
ゆるやかな緑の風に惑わされていたら、五月も半ば過ぎ。
言いかえれば、今年もそろそろ半分にさしかかろうという
ところ。焦燥感からそらした目にしみるのが、緑かぶった大
文字。いえ、色とりどりの若葉の山。五月の緑は、「緑」の
範疇には収まらず、一色一色を数え上げるだけで日が暮れ、
そして昇るのを待っても足りなそう。この街の四季を感じて
いたら、それだけで一生をかけても追いつかない。なんて暇
な危機感を感じながら過ごす京都の日々も、早三年目。日だ
まりのまどろみに似た五月に、木漏れ日のように差しこむ陰
は、実は、ご自分の世界を表現して飛び立っていらしたえみ
ちゃんのご不在だったりしちゃったり。
えみちゃん、たまにはかむばっくー☆
あ、でも。東京方面から生まれてくる新しい彼女の世界が、
やがて京都を覆い尽くす日も遠からず?それなら、会社設立
から一年を迎えようとしていらっしゃる牧菜さんのご活躍に
も目を見張るものがありすぎて。あ、金井さん、お引っ越し
の日にお手伝いにいらっしゃるなんてそんなそんな!!
と、まあ、相変わらずごった煮状態の頭の中。少しずつ整理
していかなければ、研究室のお引っ越しに間に合わないわね
え、と、思いながら五月の街を歩く。
そろそろ、かき氷が美味しい季節!
(東島仁)