2007年が始まりました 

 1月も第2週となり、研究室の活動が本格的にスタートしました。    
 「魅力ある大学院教育プログラム」の講義の準備、政府の補正予算がついて突然決まった(生命文化学の)研究室の引越しに向けての検討etc.で時間を取られ、ようやく新年の「ひとこと」を書いています。(引越しについては同じ工学部9号館の住人である柳田さんのブログにいろいろ書かれているようなので、どうぞそちらを見てください。実は人文研も本部構内に移転することが昨年の春から決定済み。いずれも学内の耐震工事を進めるためで、理屈としては良い話。でも、おかげで僕は1年に2回、引越しすることになりました。補正予算に感謝します!?)

 昨年は本当に多くのことがあった年でした。
 全体としては「実践活動」の年だったと言えます。ヒトゲノムマップの制作、科学館との連携という初めての試みの「プラネタリウムプロジェクト」、2年ぶりの本格的な「ゲノムひろば」と、息をつく間も無く一年が過ぎました。詳しくはそれぞれについて報告することになりますが、ヒトゲノムマップについては予想を上回る反響があり、「プラネタリムプロジェクト」と「ゲノムひろば」については、期待通りの数の方に来ていただき(「ゲノムひろば」は東京会場で980人、京都会場で1,154人、総計2,134人の方が来場)、とにかくほっとしています。なによりもこれらの活動を通して、科学研究者についても、それ以外の分野の人々についても、これまで以上に多くの方々と交流することができたのはうれしいことでした。    

 こうした2006年の活動を受けて、今年はどんな年になるでしょう。    
 すでに研究室のメンバーには昨年12月から表明していますが、私としては「調査・研究を進める年」にしたいと考えています。ある程度の実践的プロジェクトは当然のこととして進行するのですが、全体としては2006年の「ゲノムひろば」のまとめや、昨年参加したメンバーが始めた様々な調査研究(具体的にはいずれ紹介します)などを論文や報告書にするための活動に力を入れていきます。    
 社会学、社会心理学、メディア研究、といった人文社会系の専門分野との交流をさらに活発にすることも重要です(そうした分野の方で大学院やポスドク研究員に興味があるという方は是非連絡してください)。春からは社会心理学分野出身の方に研究員として参加してもらうことも予定しています。    

 学生たちにはもっとサイエンスの勉強をしよう、ということも言っています。昨年研究会に来ていただいた理研CDBの広報国際化室のシップさんは、なんと文科系出身ですが、広報の仕事をするに当たって、スタンダードな教科書を読めば3ヶ月程度で勉強できる、と言い切られました。京大内では常に最新の研究分野のセミナーが開催されているわけですから、教科書による勉強とセミナーへの参加を組み合わせれば、最新のサイエンスの動きがわかるようになるはずです。もちろん本当の先端研究については、同じような話を2、3度聞いてようやく理解できるということもあります。だからこそ、同じ大学のキャンパス内で行われているセミナーや講義に日常的に参加するのがよいのです。

 昨年同様、プライベートについてひとこと。
 一昨年の夏に生まれた息子(次男)は1歳半になりました。
 昨年は年明け早々、いきなりRSウイルスという、たちの悪いウイルスによる風邪に罹り、40℃の熱を出したり、レントゲンを取ったりと、大変な正月でした。今年は姉(長女)と兄(長男)と一緒に、プラレールやミニカーなど、いろんな遊びをしながら家中を走り回っています(すぐにこけるので危なくてしょうがないのですが)。実は家内が最近、パートタイムで子供英語教室の先生を始めたので、昨年同様「父親業」も多忙になりそうです。でも実は子供の相手は大好きなので、ふうふう言いながら楽しむつもりです。(研究室の皆さん、いろいろ迷惑かけますが、どうかお許しを)

 正月に浜大津の琵琶湖畔にある「なぎさ公園」から眺めた湖西の山々には、例年ほどの雪はありませんでした。1月、2月のうちには雪で覆われて美しい景色が見られる日もあるでしょう。滋賀と京都の四季の変化を楽しむ余裕だけは持って、一年を過ごしたいと思っています。

 久しぶりの「ひとこと」で長くなりました。
 研究室メンバーともども、どうぞ今年もよろしくお願いします。

(追記)
 昨年の後半に大学院に関心があるという方やポスドク希望の方からいただいたメールのうち、お返事ができていないものがいくつかあります。メールを書いたのに待っても返事が来ない、と思われたら、是非、もう一度問い合わせのメールを送ってくださいますようお願いします。