大阪大学 消化器内科学 自主臨床研究

 
研究課題 小児期に発症する希少難治性肝・胆道疾患の移行期医療に関する実態調査研究
実施期間 2018年3月31日まで
研究機関 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学
主任研究者 竹原 徹郎・大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学・教授
研究目的 小児期に発症する希少難治性肝・胆道疾患には、胆道閉鎖症、アラジール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症など、多種の疾患が知られています。これらの疾患の診断を行い、その後の診療を担当するのは主に小児科医や小児外科医ですが、患児が成長し成人した後も、長期にわたって小児科医・小児外科医がそのまま主治医として診療を継続しているケースが見受けられます。これには、医師と患児・家族とのつながりが極めて強いこと、これら小児期発症希少疾患の診療に慣れた内科医が少なく、紹介できないことなど、様々な理由が想定さています。しかしいずれにせよ、移行期・成人期にある患者には、高血圧や脂質異常症などいわゆる成人病に代表される、その年齢特有の新規疾患を併発する可能性も高く、患者が成人した後にも小児科医・小児外科医がそのまま診療し続けるという移行期医療の問題が認識されつつあり、適切に内科医へ引き継ぐことの必要性が指摘されています。
厚労省難治性疾患政策研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」(研究代表者:帝京大学内科学講座主任教授 滝川一)および「小児期発症の希少難治性肝胆膵疾患における包括的な診断・治療ガイドライン作成に関する研究」(研究代表者:東北大学大学院医学系研究科小児外科学分野教授 仁尾正記)では、このような問題意識に基づき小児移行期医療について合同で研究を進めるようにとの厚労省からの指示を受け、このほど小児期に発症する希少難治性肝・胆道疾患についての実態調査を行うこととしています。
すなわち、本研究の目的は、全国各施設を対象としたアンケート調査により、小児期にこれらの希少難治性肝・胆道疾患を発症し、移行期・成人に達した患児・患者が、現在どこで、どのように診療されているかを明らかにすることにあります。
対象 今回の研究は、当院消化器内科に通院中の良性反復性肝内胆汁うっ滞症(BRIC)の患者さんが対象です。
研究方法 今回の研究は、当院の診療録を用いて臨床情報についての質問を記載した調査票に記載し、帝京大学医学部内科学講座に提供します。
研究に用いる試料・情報の種類(情報:病型・年齢・身長・体重等の基礎情報、月経・出産情報、胆汁うっ滞歴、治療歴、肝移植の有無や肝内病態情報 等)
提供先機関:帝京大学医学部内科学講座
提供担当者の職名:教授
提供担当者の氏名:田中 篤
プライバシーの
保護
本研究では上記対象患者さんの診療データを研究対象とします。
プライバシー確保のため、患者さんが特定できないようにデータを処理した上で研究解析を行います。また、研究結果を公表する際には、患者さん個人が特定されることはありません。ご自身のデータを研究に使ってほしくないとお考えの場合には、2018年3月31日までに下記までご連絡ください。
本研究に関する
問い合わせ先
大阪大学消化器内科学 阪森 亮太郎(学内講師)
連絡先電話番号:大阪大学消化器内科学(06-6879-3621)