ひとことで言うと
スマートフォン導入を契機に、患者情報を扱える安全性と既読確認・グループ共有などの利便性を備えた院内チャットツールを実装した研究である。
Keywords
システム、医療従事者支援、EHR、サイバーセキュリティ、院内チャットツール
なぜこの研究をしたのか
病院内の連絡手段として電話や電子カルテ内メッセージ機能が使われていたが、電話は相手の業務を中断させる可能性があり、電子カルテ内メッセージは端末にログインしていないと使えず即時性に乏しいという課題があった。院内PHSからスマートフォンへのリプレイスを契機に、新たな職員間コミュニケーションツールとしてチャットツールの導入が検討された。
どう調べたか
院内チャットツールに必要な要件として、患者情報を安全にやり取りできること、既読・未読を把握できること、任意のグループで情報共有できること、スマートフォン紛失時を含めたセキュリティを担保できることを整理した。そのうえで、院内に専用サーバを構築するオンプレミス型のビジネスチャットツールを選定し、スマートフォンと電子カルテ端末の双方から利用できる環境を構築した。
何がわかったか
スマートフォンでは専用アプリ、電子カルテ端末ではウェブブラウザを用いることで、院内チャットツールを複数の端末から利用できる体制を構築できた。病院外からもVPN接続を介してスマートフォンで利用可能とし、新着通知による即時性、既読・未読表示による覚知状況の把握、任意グループでのテキスト・スタンプ・添付ファイル・撮像写真の送受信を可能にした。
なぜ大事なのか
医療者間の連絡では、患者の病状報告や治療方針の相談など、緊急性や機微性の異なる情報が扱われる。院内チャットツールにより、電話のように相手の業務を中断しにくく、かつ電子カルテ内メッセージよりも即時性を確保しやすい新たな連絡手段を提供できる。
次に目指すこと
本発表では、スマートフォン導入を契機に、セキュリティ面に留意しながら患者情報を含む内容をやり取りできる院内チャットツールを導入したことが報告されている。