
アメリカ研修医事情 by Dr. Eguchi
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ご存知のように平成16年度から実施されている卒後初期研修の必修化では、スーパーローテートの導入や救急対応能力の育成などが理念として盛り込まれ、全体的にみてもアメリカの卒後臨床研修システムをかなり意識した内容となっています。それではアメリカにおける卒後研修の実際はどうなのでしょうか?
実際にアメリカで卒後臨床研修を受けた先生の話を伺いますと、多忙かつ充実した研修内容で「素晴しい」の一語につきるようなのですが、よくよく訊いて見ますと学生時代からアメリカでの卒後研修を計画してきた、すなわち日本国内では卒後臨床研修をあまり長期に受けなかった人が多く、日本の研修システムとどこがどう違うのか、アメリカの研修のどの点が日本に比べ優れているのか判らない点もあります。
幸い、大阪大学病態情報内科学(旧第一内科)消化器研究室には日本の卒後臨床研修とアメリカのレジデントプログラムの両方を経験した事のある江口 寛先生がおられますので、江口先生にアメリカの卒後臨床研修の実態を述べていただく事にしました。江口先生の経歴はおいおいご本人に書いていただく事にして、ここでは昭和59年に大阪大学医学部を卒業され、現在、大阪大学医学系研究科保健学専攻機能診断科学の助手として活躍中であることのみ触れさせていただきます。
大阪大学病態情報内科学(旧第一内科)では、他科入局希望者の内科研修を積極的に受入れたり、ローテート制内科研修を実施するなど古くから卒後臨床研修に力を入れてきました。現在も教室、関連病院ともそのスタンスは変わりがありませんが、新卒後初期研修システムの下、どのような理念で卒後臨床研修が行われようとしているのか不安に思われる人も少なくないと思います。この「アメリカ研修医事情」が何らかの形で医学部の学生や若き研修医の諸君の研修の参考になれば幸いです。
なお、質問やご意見がありましたら、次のメールアドレスにお願いいたします。こちらで責任をもって、江口先生に転送させて頂きます。
mailto: gastro@medone.med.osaka-u.ac.jp |
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