先進融合医学共同研究講座
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研究課題名:産後女性と乳幼児の身心状態と腸内細菌叢の検討

研究の対象

 2019年2月~ 「レジリエンス尺度開発および健康成人の生活習慣との関連性についての検討」についての研究に参加された方

研究目的・方法

 現在少子化の進む日本では、出産後女性の育児孤立化や産後うつやなど育児環境の劣悪化、発達障害など児の成長に関する問題が増加している。しかし、産後女性における身心状態の実態は不明であり、産後ケアや育児支援など社会体制もあまり整っていない。そこで女性の健康問題として産後ケアの重要性を周知させ、母子相互作用の観点から母親の身心状態が児の成長に与える影響を明らかにし、育児への支援も確立させるために本研究を行う。
 本研究では、産後女性を対象に(1)体組成分析装置を用いた筋肉量測定や下腿筋力評価などの身体的評価、(2)うつ尺度問診票などを用いた精神/心理・社会的評価を行い、(3)腸内細菌叢をメタゲノム解析により網羅的に解析し、(4)出生時の状況評価や生活習慣を含めてその関連性を検討する。母子相互作用の観点からは、乳児の(5)身体的評価、(6)腸内細菌叢のメタゲノム解析を行い、その関連をも検討する。また産後女性の身心状態が児の成長に与える影響を明らかにするため、京都大学大学院教育学研究科 明和政子研究室にて実施される(7)発達評価(社会認知発達:視線計測装置を用いた評価、総合的な発達:乳児の行動チェックリスト、言語発達:マッカーサーコミュニケーション発達質問紙、自律神経系の発達:心拍変動)、児の健やかな精神的発達のために重要な乳児期の愛着形成を促す(8)オキシトシンホルモン濃度のデータを用いて母子相関関係を明らかにする。
 本研究により、筋肉量や筋力低下など身体的問題と産後うつなどの精神的問題の相関が明らかになれば、運動介入の計画が可能となり、生活習慣や腸内細菌叢と身心面での関連が示唆されれば、食事介入を計画することが可能となっていく。これら対象者において縦断的に観察研究を行うことで、現代女性の健康を取り戻す取り組みとなる。さらに児の成長における母子相互作用を明らかにすることで、児の発達問題への対策にもなりうる。
研究期間:2020年07月07日 ~ 2023年03月31日

研究に用いる試料・情報の種類

研究に用いる情報:体組成分析、握力、レジリエンス尺度への回答、抑うつ尺度への回答等

個人情報の取り扱い

 試験実施の際は、当院以外の機関(共同研究機関、臨床検査施設)に研究データを提供します。個人情報の代わりに、試験用の符号をつけることで個人が特定できないように保護します。

お問合せ先

 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

 照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
 大阪大学大学院医学系研究科 先進融合医学共同研究講座  
 〒565-0871 吹田市山田丘2-2      
 研究責任者:萩原 圭祐