会員だより第24号 第10期総会、腎臓病勉強|阪大腎友会

阪大腎友会 会員だより第24号 第10期総会、腎臓病勉強会

平成20年12月発行

阪大腎友会は平成11年10月に、腎臓内科今井圓裕先生と栄養管理室熊代千鶴恵先生(現大阪樟蔭女子大学)のご指導により発足しました。以来腎臓内科と栄養管理室の諸先生と内科西外来の看護師の皆様方のご指導とご協力により今期で10年目となりました。10年目を迎え、11月22日には、腎臓内科の山本陵平先生により、「大阪大学腎臓内科ホームページ」に「阪大腎友会(患者会)」のページを新設していただけました。活動の内容を広く多くの方々に知っていただける様になりました。

ホームページへは、Google(グーグル)の検索、「阪大腎友会]で入れます。

11月29日(土)、「第10期総会と腎臓病勉強会」が開催されました。

第1部 総会

第9期活動報告・会計報告が承認されました。今総会で綱島会長が退任され、長瀬新会長にバトンタチ、新役員が決定されました、今後ともよろしくお願いします。

会長:長瀬、会計:道券、監査:坂本、役員:守田、渡部、事務局:竹谷

第2部 腎臓病勉強会

「最近の腎臓病に対する治療法」

講師:大阪大学大学院医学系研究科先端移植基盤医療講座准教授 猪阪善隆

腎臓内科の猪阪善隆先生から「最近の腎臓病に対する治療法」についてご講演をいただきました。

(1) 慢性腎臓病(CKD)の定義
(2) 慢性腎臓病(CKD)の治療
(3) 腎炎に対する治療
(4) 生活習慣の改善
(5) 腎不全の補充療法(腎臓の機能を代用する治療):
体の水分量を一定にする
老廃物を尿中に排泄する
電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなど)の調節をする
体内で産生された酸を尿中に排泄する(体を弱アルカリ性に保つ)
造血ホルモン(エリスロポエチン)をつくる
骨を丈夫にするビタミンDを活性化する
(6) IgA腎症の進展と治療法
(7) 高血圧症に対する治療
(8) 慢性腎不全の治療
腎機能の低下に伴い夜間高血圧が起こる
塩分摂取量の多い患者は利尿薬の投与が効果的である
腎臓はビタミンDを活性化する
(9) 腎性貧血の治療

以上、配布資料で確認ください。

「腎臓にやさしい食事」

講師:大阪大学医学部附属病院栄養管理室室長 安井洋子

後半の勉強会は、栄養管理室 安井洋子室長による、「腎臓にやさしい食事」で、みなさんからの参加ハガキによる、事前質問を中心にご講演いただきました。

腎臓病の食事のポイント:
(1) たんぱく制限
(2) 塩分制限
(3) 総エネルギーの十分な確保
(4) (必要に応じた)カリウムやリン制限
(5) (必要に応じた)水分制限

質問応答:

(1) カリウムのコントロールについて
カリウムを減らす調理の工夫
食品中のカリウムの含有について

(2) 空腹感について
質の良い油脂を使う
粉あめを利用しましょう

(3) ご飯について
低たんぱく米のたんぱく質除去の方法

(4) カロリー不足を補うには・・・