会員だより第4号 初夏のホテルディナー開催|阪大腎友会

会員だより第4号 初夏のホテルディナー開催

平成12年5月発行

このたび、食事制限に何かと一般の人達と一線を画され宴会等でたびたび寂しい思いの経験を持つ私達が、常に抱き続けていた夢のひとつ、「一流ホテルで外国料理のフルコースを!」の切なる希望が実現し、題して「低蛋白(1食20㌘)フランス料理フルコースディナー会」が去る5月28日(日)、栄養指導は勿論ご存知、阪大病院、管理栄養士、熊代千鶴恵先生、場所は千里阪急ホテル(葵の間)で豪華に進められました。

今回も公私とも何かとお忙しい、阪大病院の今井圓裕先生を初め竹中優、藤井健の諸先生のご参加を得、また一方、初めてインターネットを通して広く当会以外にも参加を呼びかけた結果、参加に応じて頂いた方や会員のご家族の方を交え、ディナー会は和やかな歓談と笑顔の内に進み豪華なホテルの雰囲気もあいまって当ホテル料理長の調理の腕前に文字どおり舌を巻く美味しさ、ついつい病気の事も忘れ、「ワインを頂こうか?」のつぶやきに鬼の栄養士、熊代先生の一喝「アルコールはだめよ!」

メニュー タンパク質 カロリー 塩分
パパイヤと海の幸のカクテル仕立て 4.1g 37Kcal 0.2g
若鶏とトマトのグリル香草風味 5.7g 146Kcal 0.4g
コンソメスープ 0.9g 97Kcal 2.5g
色々な野菜の薄切りロース肉包み
   セルクルステーキ風味 8.6g 152Kcal 1.1g
   ガーリックピラフ大葉風味 0.5g 126Kcal 0.7g
シャーベット 17Kcal
デザート 2.4g 228Kcal
合計 22.2g 803Kcal 4.9g

各テーブルではそれぞれの先生方とのお話。「なんと美味しいく出来ているね、腎臓病患者の食事とは思えない、このコースであれば一般のお客に出してもおかしくないね・・とか、この夢ごはんで作ったピラフも私たちが作ると、もっとベトツクのに?・・」など、しかし最後はこの時ばかりと腎臓疾患の質問攻めに諸先生方はおちおちと味覚を楽しむ暇もない気の毒さ(笑)。

最後にあたり諸先生方から本日の食事会のご感想を頂きました。「私は最初この食事会に参加することを大変、躊躇しました。何故ならばこのフルコースで蛋白が20㌘でしょう。そんなまずいものをと。それがどうでしょう、限られた材料でも作り方ひとつで、こうも美味しく頂けるものかと・・」とは竹中先生の感想でしたが、このご感想は諸先生方のお話の中にも随処にみうけられました。また会員以外の方々からも病状に対する体験談や心の悩みなど会員の私たちが抱える同じ悩み、不安等、色々有意義なお話を頂き、お世話係りの私達は此れまでの同じ病院患者同士で作る会員同士のコミュニケーションを一歩進め、他の腎友会の会員の方々との触合いも求め、より一層広い情報交換の場を提供できる阪大腎友会も今後の視野に入れていく必要性を充分考えさせられた食事会でもありました。