大阪大学医学部附属病院での研修
大阪大学腎臓内科は、主に東3階病棟で入院患者さんの治療に取り組んでいます。また自科の患者さんのみならず、学内のほぼ全診療科から集まる膨大な「共観(コンサルテーション)」に応じており、大学病院ならではの稀少・重症症例に対し、層の厚い指導医陣が丁寧にフィードバックを行う体制を整えています。
血液浄化療法・腎代替療法
阪大病院腎臓内科の研修の柱の一つは、国内屈指の規模と質を誇る血液浄化・腎代替療法です。単なる「処方」に留まらず、病態を深く理解する「実践的な専門性」を養います。
- 血液浄化療法:
血液浄化部では、通常の血液透析導入や入院患者の管理の他、多剤カテコラミンを要する症例や人工呼吸器管理中の重症患者、さらに植込型補助人工心臓(LVAD)装着中といった極めて重症度の高い症例への血液透析を日常的に行っています。また自己免疫疾患や臓器移植、膠原病等に対し、血漿交換をはじめとした多彩なアフェレーシス治療を展開しています。 - 腎代替療法:
患者さんのライフスタイルに合わせた最適な選択肢を提供できるよう血液透析以外の腎代替療法にも極めて積極的に取り組んでいます。- バスキュラーアクセスの作成・管理:
腎臓内科医自ら、内シャント作成術を行います 。血管評価から手術、メンテナンスまで一貫した管理能力を養います。 - 国内トップクラスの腹膜透析チーム:
国立大学病院で最大級の患者数を管理しており、質の高いPD管理のノウハウを習得できます。 - 移植内科医の視点:
泌尿器科と連携し、腎移植は国内有数の件数を誇っています。腎代替療法としての腎移植の説明のみならず、術前・周術期・移植後管理などすべての時期を移植内科医の指導の下で内科医の視点から学びます。
- バスキュラーアクセスの作成・管理:
腎生検と腎病理検討会
腎疾患の診断に欠かせない腎生検は、毎週火・水曜日午前に行います。国内トップクラスの腎病理指導医と一緒に病理組織学的な評価を行い、治療方針を決定します。また、火曜日夕方の腎病理検討会で発表する事で、プレゼンテーション能力を高めます。大学病院ならではの多彩な症例は、腎病理組織診断を勉強するのに最適です。
教授回診
火曜日に行われる週1回の教授回診では、患者さんの臨床経過と治療方針を確認すると同時に、カルテの書き方やプレゼンテーション能力を鍛えます。毎週、教授とのディスカッションを通して、自身の考えを論理的に言語化する技術を学びます。
病棟カンファレンス
毎週木曜日午後の病棟カンファレンスは、阪大腎臓内科の教育と診療の要です。ここでは、単なる報告に留まらない、臨床医としての「思考のプロセス」を鍛える濃密な議論が行われます。
- 徹底した症例検討と議論:
研修医や専攻医が受け持ち患者さんの詳細な臨床経過をプレゼンテーションし、それに対して指導医層が多角的な視点から切り込みます。国内外のガイドラインや最新の論文(エビデンス)を把握した上で、「この患者さんに今、本当に必要な医療は何か」を徹底的に検討します。 - 「考える力」を養う環境:
議論の場では、最先端の知見に基づく厳しい検討が行われますが、最終的には患者さんに最も近い存在である「主治医の意見」が最大限に尊重されます。「なぜその治療を選択するのか」を論理的に説明し、納得感を持って治療方針を決定する過程を通じて、どこへ行っても通用する臨床的判断力が身につきます。 - 標準治療+αの個別化医療:
標準治療をベースにしつつ、大学病院ならではの複雑な背景を持つ患者さん一人ひとりに対し、オーダーメイドの最適解を追求する姿勢。これが、当科が大切にしている「丁寧な診療」の本質です。
初期研究と後期研修
- 初期研修:
腎臓内科に入院している患者のみならず、電解質異常等が多い他科の入院患者さんの診療にも携わる事で、様々な疾患を対象とする腎臓内科の奥深さを味わって頂きます。 - 後期研修:
腎臓専門医として独り立ちできる事を目的として、幅広い研修を積んで頂きます。また、腎臓内科臨床医としての訓練を受けて頂くのみならず、腎臓内科関連の学会や研究会での発表等の学術活動にも積極的に参加して頂きます。対象疾患の幅の広さは大学病院ならではあり、実際に担当した患者さんの治療経過を、症例報告や臨床研究としてまとめ、国際誌や国内誌への発表を目指します。
