大阪大学医学部附属病院での研修 | 大阪大学腎臓内科

大阪大学医学部附属病院での研修

大阪大学腎臓内科は、主に東3階病棟と東9階病棟で入院患者さんの治療に取り組んでいます。大学病院ならではの豊富な指導医層を活かした丁寧な診療指導をモットーとしています。

血液浄化療法 (月-金)

血液透析を中心とした血液浄化療法を、血液浄化部で毎日行っています。血液透析の回路を組んだり(プライミング)、シャント穿刺等を行いながら、dry wegihtの設定等の血液透析患者の管理の仕方を学びます。

透析終了時の様子

腎生検と腎病理検討会 (水)

腎疾患の診断に欠かせない腎生検は、毎週水曜日午前に行います。指導医と一緒に病理組織学的な評価を行い、治療方針を決定します。また、水曜日夕方の腎病理検討会で発表する事で、腎病理組織学的知識を深めます。大学病院ならではの多彩な症例は、腎病理組織診断を勉強するのに最適です。

  

腎生検の様子(左)と実際に採取された腎組織(右)

研修医レクチャー (水)

腎病理組織の見方や血液透析患者の管理の仕方等の、腎疾患患者を診る上で必要不可欠な知識を習得するため、毎週水曜日の腎病理検討会の後に約30分の研修医レクチャーを行っています。末梢補液の選び方、血液ガスの読み方、抗菌薬の使い方等の、どの科でも役に立つ知識を分かりやすく解説します。

科長回診 (火) と病棟医長回診 (金)

週2回の回診では、患者さんの臨床経過と治療方針を確認すると同時に、カルテの書き方やプレゼンテーション能力を鍛えます。

毎週火曜日の科長回診では、猪阪科長にベッドサイドで患者さんの臨床経過を簡潔に説明します。毎週、猪阪科長の容赦ない質問攻めに応戦する事で、医師としてのディスカッション能力を鍛えます。

毎週金曜日の病棟医長回診では、長澤医長に患者さんの詳細な臨床経過を説明し、指導医と一緒に患者さんの治療方針について徹底的に議論します。カルテの記載内容も事細かにチェックします。カルテの書き方を具体的に指導する科は、院内でも珍しく、腎臓内科の指導体制が高い評価を得ている理由の一つです。

  

初期研究と後期研修

初期研修1年目では、腎臓内科と循環器内科を同時に研修する事で、内科医として基本的な体液管理・循環管理を中心に、腎疾患の管理の仕方を学びます。

初期研修2年目は、基本的に腎臓内科のみの研修となります。腎臓内科に入院している患者のみならず、電解質異常等が多い他科の入院患者さんの診療にも携わる事で、様々な疾患を対象とする腎臓内科の奥深さを味わって頂きます。

後期研修では、腎臓専門医として独り立ちできる事を目的として、幅広い研修を積んで頂きます。大阪大学附属病院は、一般市中病院よりも多種多様な専門科が存在するため、実に様々な患者が腎臓内科に紹介されてきます。各種移植医療に関わる事も日常的であり、一般市中病院では経験できない高度医療との関わりもあります。また、腎臓内科臨床医としての訓練を受けて頂くのみならず、腎臓内科関連の学会や研究会での発表等の学術活動にも積極的に参加して頂きます。対象疾患の幅の広さは大学病院ならではあり、実際に担当した患者さんの治療経過を、症例報告や臨床研究としてまとめ、国際誌や国内誌に発表します。