保存期慢性腎臓病患者の血清重炭酸イオン濃度・血清塩化物イオン濃度と生命予後の関連に関する研究

課題名

保存期慢性腎臓病患者の血清重炭酸イオン濃度・血清塩化物イオン濃度と生命予後の関連に関する研究

1.研究の対象

大阪大学医学部附属病院の腎臓内科外来に2000年4月1日から2016年5月31日までに通院歴のある方

2.研究目的・方法

研究期間

2016年11月14日 ~ 2021年08月31日

目的

慢性腎臓病(CKD)患者さんはしばしば酸塩基平衡異常を合併し、特に代謝性アシドーシスは生命予後不良や末期腎不全への進行と関連することが報告されています。一方、代謝性アシドーシスの治療において血中塩化物イオン(Cl)濃度はこれまで着目されてきませんでしたが、近年、血中Cl濃度低値と生命予後不良について複数の報告がなされています。一般に血中Cl濃度と重炭酸イオン濃度は、一方が増加すると他方が減少するというほぼ線形な逆相関関係にあり 、炭酸水素ナトリウムの投与により重炭酸イオン濃度を上昇させるとCl濃度が低下することが予想されます。本研究の目的はCKD患者さんのアシドーシス治療における血中Cl濃度の予後に対する影響を明らかにすることです。

方法

上記対象患者さんの血清Cl濃度と予後の関係を後方視的に解析するとともに、炭酸水素ナトリウムの投与によるCl濃度の変化が予後に及ぼす影響を解析する予定です。

3.研究に用いる試料・情報の種類

<情報>病歴(入院時病名、入院日、外来通院日、腎機能障害の原因疾患名、死亡日、死因、透析導入日、生年月日、性別、身長、体重、血圧等)、
血液検査所見(Hb, Alb, Ca, iP, Na, K, Cl, HCO3, Cr, BUN, 血糖, Hba1c等)、
尿検査所見(蛋白尿、血尿等)、カルテ番号。
<試料>:使用しない。

4.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 坂口悠介
電話 06-6879-3857

研究責任者

大阪大学医学部附属病院腎臓内科科長 猪阪善隆