移植時生検を用いた腎移植レシピエントおよびドナーにおける予後規定因子の同定

課題名

移植時生検を用いた腎移植レシピエントおよびドナーにおける予後規定因子の同定

対象者

大阪大学医学部附属病院、大阪急性期・総合医療センター、兵庫県立西宮病院で腎移植を施行され、大阪大学医学部附属病院、大阪急性期・総合医療センター、兵庫県立西宮病院井上病院、高槻病院に通院中の患者および腎提供者が対象です。

試料・情報の管理について責任を有する者の氏名

大阪大学医学部附属病院腎臓内科科長 猪阪善隆

研究機関

大阪大学医学部附属病院 腎臓内科

研究期間

2024年3月31日まで

目的

腎移植時に提供された腎生検の組織標本を用いて、特殊な染色や顕微鏡で評価を行うことで、移植患者(レシピエント)および腎提供者(ドナー)の移植後の腎機能、蛋白尿や高血圧を発症するかどうかの予測が可能か調べることを目的としています。

方法

腎移植時に提供された腎生検の免疫染色を行い、特殊な顕微鏡で観察を行います。
レシピエントおよびドナーの体重、血圧、尿量などの基本的な移植前の臨床情報と保険診療で既に実施した一般血液生化学検査、尿検査等の項目などをカルテから抽出して、現在から過去を振り返って解析を行います。この研究のために、追加で何らかの検査をすることはありません。

意義

生検標本は腎臓を直接観察することが出来ます。それにより、術前の検査では把握することのできなかった腎臓の機能に関する詳細な情報を得ることが出来ます。そしてその情報を用いることで、レシピエントの移植後の腎機能の推移やドナーの残された腎臓の機能をより正確に予測することができる可能性があります。これが可能になれば、移植後の診療を行う中で患者様に正確な情報を提供することができます。

利用する試料・情報の項目

腎生検の余剰検体、血液・尿検査データ、年齢、性別、病歴、投薬、画像検査、腎代替療法などの診療記録を用います。

利用する者の範囲

大阪大学医学部附属病院腎臓内科に在籍する者が利用します。

研究参加の拒否

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。
また、本研究への参加を承諾されない方は研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

個人情報の扱い

個人情報の保護のため、取得した診療情報は個人情報管理責任者が匿名化情報(個人情報を含む)にします。すなわち、診療情報から個人を識別できる情報(氏名、住所、生年月日、電話番号など)を削除し、独自の記号を付すとともに対応表を作成します。これによりどの研究対象者の試料・情報であるか直ちに判別できないよう加工します。得られた診療情報、対応表および解析結果は各施設内の外部から切り離されたコンピューター内に保存されます。具体的な管理方法として物理的安全管理(データ管理PCや記録媒体は腎臓内科研究室内の保管庫にて鍵をかけて保管)、技術的安全管理(外部からの不正アクセス等の防止に対して不正ソフトウェア対策)、組織的安全管理(個人情報の取扱の制限と権限を当研究室内の者に限定する)、人的安全管理(定期的に教育を受ける)を行います。

問い合わせ先

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番15号
大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 猪阪 義隆
電話 06-6879-3857