心不全患者における腎機能の変動と患者予後についての検討

課題名

心不全患者における腎機能の変動と患者予後についての検討

1.対象者

2007年1月~2018年6月に当院循環器内科および大阪労災病院循環器内科に心不全の診断で入院され、退院後にその入院されていた施設の循環器内科外来に定期的に通院された方のうち、入院日に満20歳以上であった方

2.研究目的・方法

近年、超高齢社会の進展に伴い病気の構造にも変化が生じ、高齢者を中心に心不全患者さんの数の増加が顕著となっています。10-20年後には「心不全パンデミック」が到来するとされています。学会等が提唱する各種のガイドラインは、対象患者さんの病気の平均的な状態を想定した上で作成されているのですが、心不全患者さんそれぞれで、重症度や原因、併存疾患、生活習慣などその臨床像は大きく異なり、より細やかな個々の患者さんの状態や社会背景に応じたテーラーメイド医療を実現する必要があります。
一方、最近では、腎臓のはたらきと心臓の働きが密接に関連することが徐々に明らかとなっており、心不全患者さんの日々の通院の際の採血での腎機能の推移や変化を観察することで、将来の心不全の顛末や寿命を予測できる可能性があると考えています。
本研究はこのことを見出すことで、腎臓と心臓のはたらきの関わりにおける新たな病態の解明や、より良い早期の診断・治療・予防法を見出すことを目的として行います。私達は、この研究から得られた知見を心臓病や腎臓病管理の向上に役立て、患者さんにより良い治療を提供したいと考えています。
本研究の研究期間は2007年1月から2020年3月末日までとし、大阪大学医学部附属病院循環器内科に心不全の病名で入院され、退院後に同科の外来を通院された患者さんを対象としております。また、2010年8月以降に同施設に入院頂いた患者さんで、既に別の研究であります「心不全解明のための遺伝子発現、蛋白機能および病理組織解析による探索研究」に御参加いただいている患者さんにつきましてはその研究で既に提供いただいております情報を本研究でも使用させて頂きます。実施について大阪大学医学部附属病院長の許可を受けています。

3.研究に用いる試料・情報の種類

情報:病歴、年齢、性別、血液検査、尿検査、画像検査、治療内容 等

4.外部への試料・情報の提供

本研究では、研究で得られた情報を外部(共同研究機関を含む)へ提供することはありません。

5.研究組織

大阪大学医学部附属病院 猪阪 善隆
大阪労災病院 西野 雅巳

6.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

大阪大学医学部附属病院 腎臓内科
事務局責任者:坂口 悠介
住所:大阪府吹田市山田丘2-2-D11 TEL:06-6879-3857

研究責任者:

大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 猪阪 善隆

研究代表者:

大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 猪阪 善隆