教授ご挨拶


免疫学は、疫病(今でいう感染症)を免れるシステムを追求する学問として18世紀末に誕生しました。 その後、免疫システムの詳細に解析され、感染症を防ぐばかりでなく、その制御機構が破綻すると自己免疫性疾患や慢性炎症性疾患など、種々の難治性疾患を引き起こすことも明らかになってきました。

そのような中、大学生時代にIL-6というサイトカインを中心に、免疫学の学問の醍醐味、そして病気との関連、治療への応用を、「何故か?」と思うことが重要だ、とつばを飛ばして授業をされていた、当時の第三内科教授・岸本忠三先生にあこがれ、免疫学の世界に飛び込みました。

免疫学という、私には当時複雑怪奇に思われた学問を、本当に楽しそうに語られる岸本忠三先生のように、「夢」を持って研究を行っています。 今難病と呼ばれている病気はいくつもあります。


難治性免疫疾患の病因・病態解明をめざして これらの病気の発症原因には免疫系の異常だけでなく、私たちの環境の変化も関与しているものが多くあることがわかってきています。アレルギーや炎症性腸疾患が、その例で、どれも近年患者数が急増している疾患です。

今、私たちは、このような病気のいくつかの原因を明らかにし、治療することを可能にしたい、という「夢」を持っています。この「夢」に向かって、免疫と環境因子がどのように絡み合い、どのような異常により病気が発症するのか、を解明しようとするプロジェクトが進行中です。

大きな「夢」を持っていればどんな苦労も気にならず、前に向かって進むことができます。私たちと一緒に「夢」を追いかけたい!という方は、私たちの研究室を訪れてみてください。

2015年7月 竹田潔

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