第8回大阪小児感染症研究会主催講演会プログラムのお知らせ
 

第8回大阪小児感染症研究会主催講演会プログラムのお知らせ(2009-03-30)

過日、当HPと各会員あて郵送でプログラムをお知らせしました。その後、一般演題の各演者からレジメが寄せられましたのでHP上でお届けします。なお、当日は一般演題のあと休憩をはさんで特別講演があります。ご了承ください。

 日時: 平成21年4月25日(土)14:00-16:30
 場所: 大阪大学中之島センター 10F 佐治敬三メモリアルホール


一般演題(2008年度研究助成採択課題成果報告) 14:00〜15:00
1) 好中球減少時発熱における起炎菌のリアルタイムPCRを用いた同定に関する検討
   坂田尚己、上田悟史(近畿大学医学部小児科)
 菌種で保存された16S (23S) ribosomal RNAに対する定量RT-PCR法により、化学療法後に認められる好中球減少時発熱(febrile neutropenia, FN)の起炎菌が検出可能かどうか検討した。これまでの3菌種の検討では,菌体検出感度は血液0.5 ml中100〜102個と考えられ、対象とした19回のFNで血液培養で1回、本法では2回検出された。菌種を増やし、さらに精度を高める改良を施行中である。
2) インフルエンザにおける鼻腔中ウイルスと臨床的重症度との関連性の解析
   圀府寺 美、木野 稔(中野こども病院)、伊藤正寛(京都市東山保健所)

 2007-08シーズンにインフルエンザ(Flu)に罹患したと考えられた30例の鼻腔中ウイルスRNAをreal-time RT-PCRにより定量的に解析した。27例は1.8×105から2.2×108ffu/mlが定量できた。ウイルス定量が陰性であった3例のうち2例はB型インフルエンザであった。迅速診断キットが陰性で、定量できたものが2例みられた。主な臨床症状は、けいれん発作(熱性けいれん)9例、異常行動7例、熱せん妄3例、クループ4例であった。臨床症状とウイルス量との関連を検討した。

3) 堺市における市販食肉中の腸管出血性大腸菌汚染状況について
   田中智之、横田正春、沼田富三、下迫純子、大中隆史(堺市衛生研究所)
 腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症では、食肉との関連が疑われる事例が半数以上を占めているが、殆どの事例では残品が無く原因食品の究明には至らない場合が多い。今回、市販牛由来食肉検体を用いて、PCR法によるベロ毒素のスクリーニング検査とともにEHECの分離を試みた。食中毒原因菌であるカンピロバクターおよびサルモネラ属菌の分離も同時に行った。その結果、113検体中EHECが10菌株、カンピロバクターを20菌株が分離された。
特別講演:「新型インフルエンザへの対応:ワクチンの役割」 15:10―16:30(討論を含む)
   国立病院機構三重病院長 庵原俊昭先生
現在、庵原先生が主任を担当しておられる新型インフルエンザワクチンの臨床試験は被験者数が6,000人というわが国では最初の大規模な臨床試験で、その成績はわが国の新型インフルエンザへの対応施策に大きな影響を及ぼすことになると思われます。どこまでお話いただけるか、現時点では定かではありませんが、興味津々の特別講演になると期待されます。この問題に興味を持たれている未入会のかたがあれば、ぜひお誘いください。新しく入会希望のかたには、事務局までご連絡くだされば、電子メールまたは郵便で入会申請書をお送りします。会費と参加費は無料です。

事務局:〒565-0871 吹田市山田丘3-1 阪大微研会内
Tel: 06-6877-4804; Fax: 06-6876-1984
担当世話人 岡田伸太郎・上田重晴

   
   
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