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2024年春の講演会のお知らせ  <2024.3更新>

 第35回講演会を、下記の要領にて開催いたします。

 特別講演といたしまして「ワクチンの有効性と安全性の疫学的考え方:インフルエンザワクチンやHPVワクチンを例に」という演題にて、福島若葉 先生(大阪公立大学大学院医学研究科公衆衛生学 教授)にお話しいただきます。また一般演題の発表も予定しております。どうかご期待ください。

 なお今回の講演会は、参加事前申込制のオンライン開催を予定しております。
会員の方々には、講演会のご案内を郵送します。会員以外の方々も、どうか多数ご出席くださいますようお願いいたします。
(本講演会は医療関係者を対象としております。)

  本講演会の担当世話人は、大阪公立大学の瀬戸俊之 先生と、近畿大学の宮崎紘平 先生です。

共催:大阪小児感染症研究会・一般財団法人 阪大微生物病研究会


参加申込方法

・参加希望の方は、申込メールを、事務局のアドレス【kansen*ped.med.osaka-u.ac.jp(*を@に変えて)】宛てにお送りください。
【記載事項】
・メール件名:大阪小児感染症研究会 講演会(35)申込
①お名前
②ご施設・ご所属
③連絡先(電話番号と、メールアドレス)

・その後1週間以内をめどに、zoom視聴のための登録用URL情報を、事務局より返信メールいたします。
・その返信メールに記載されておりますURLにアクセスいただき、登録を完了されましたら、登録者専用の視聴用URLがzoomより発行されます。講演会当日は、そのURLにアクセスしてご視聴ください。
(本講演会は医療関係者を対象としております。知り得たURL情報は他の方に転送されないようご留意ください。)

申込メール締切【3/29(金)】の期限厳守にご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


<<講演会>>

日時:令和6(2024)年4月4日(木)19:00〜20:40

方法:ライブウェブ配信(zoomウェビナー)

<<講演要旨>>

19:15〜19:35 一般演題
A型インフルエンザ感染症による鋳型気管支炎で
急激な呼吸不全に至った1例
演者 上原あずさ 先生(近畿大学病院 総合医学教育研修センター)

【背景】鋳型気管支炎はインフルエンザウイルス感染症の最重症合併症の一つとして知られ、粘液栓が気管支を閉塞することで急速に呼吸不全が進行し、致死的となり得る疾患である。今回、インフルエンザ感染症による鋳型気管支炎で急激な呼吸不全に至った一例を経験した。
【症例】症例は4歳男児。発熱と呼気性喘鳴を主訴に前医を受診した。A型インフルエンザウイルス感染症を契機に発症した気管支喘息(大発作)と診断され、当院を紹介受診となった。酸素投与や気管支拡張薬の吸入を行ったが、急激な呼吸状態の悪化を認め、挿管し人工呼吸管理を開始した。胸部CTでは右主気管支の閉塞による右全無気肺を認め、挿管管理下でも酸素化を保つことが困難であり、ECMOの導入が必要と判断した。ECMO導入までの間に気管内吸引で一時的に酸素化が改善傾向となったため緊急気管支鏡検査を施行した。右主気管支に多量の粘液栓を認め、複数回にわたって粘液栓の吸引を行った。鋳型の粘液栓を摘出後に無気肺は改善傾向となり、酸素化を維持できるようになった。その後は経時的に呼吸状態は改善したため第5病日に抜管し、第11病日に後遺症を残すことなく退院した。
【考察】来院時の胸部Xpでは右肺野の含気は保たれており、著明な喘鳴を聴取したため気管支喘息大発作と診断された。喘息としての治療を開始したが、呼吸状態は急激に悪化し、その後の胸部CTでは右完全無気肺を認めた。粘液栓摘出後には喘鳴は改善しており、来院時の時点で形成されつつあった粘液腺が喘鳴の原因となっていたと考えられる。
【結論】小児のインフルエンザ感染において急激な呼吸不全が進行する場合は、鋳型気管支炎を想起し、早急に気管支鏡を行う事が望ましい。

 

19:35〜20:35 特別講演
ワクチンの有効性と安全性の疫学的考え方:
インフルエンザワクチンやHPVワクチンを例に
演者 福島若葉 先生(大阪公立大学大学院医学研究科公衆衛生学 教授)

 ワクチンの有効性や安全性の話題は、ここ数年間で一般の方々にとっても非常に身近なものになりました。きっかけはもちろん新型コロナワクチンの国内承認であり、「ワクチン有効率95%とは、非接種者が病気になる割合を1とすると、接種者ではその割合が0.05になる、すなわちリスクが相対的に95%減ることである」など、正しい解釈が至るところで説明されるようになったことに隔世の感がありました。しかし、有効率は時間とともに低下することが次第に明らかになり、「接種しても罹る」ことが問題視され、接種後の重篤な有害事象などもクローズアップされた結果、当初の期待の高さの反動を象徴するかのように、ワクチンに対する懐疑論が生まれたことも事実です。
 これらの批判は、新型コロナワクチンに特有のものではなく、自身が厚生労働省研究班で実施してきたインフルエンザワクチンやHPVワクチンの疫学研究を通じて直面してきた事項でもあります。情報があふれる中で、各種ワクチンの意義をより適切に理解するためには、疫学の視点がこれまで以上に求められると感じています。
 本講演では、ワクチンの有効性や安全性の疫学的な考え方について、インフルエンザワクチンの有効性研究(厚生労働省廣田班・小児におけるモニタリング調査)やHPVワクチンの安全性研究(厚生労働省祖父江班・全国疫学調査)など、自身の経験も交えながらご紹介します。インフルエンザは「流行認めず」という異例の数シーズンを経て流行がいよいよ顕在化、HPVワクチンは積極的勧奨(個別勧奨)の再開・キャッチアップ接種の開始や子宮頸がんそのものを予防するエビデンスの公表など、注目度が高いテーマでもあります。予防接種政策を取り巻く状況も踏まえながら、よりよい疾病予防のあり方について、皆様とともに考える時間となりましたら幸いです。



ご不明の点があれば当研究会事務局「kansen*ped.med.osaka-u.ac.jp」あてに電子メールでお問い合わせください。
(お願い:メールで連絡を送る際には、上記*を、@に変えてお送りください。)

大阪小児感染症研究会代表世話人 大薗恵一
                                    事務局担当世話人 塩見正司、山本威久

 
 
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