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第2回セミナー報告

大阪小児先進医療研究会の第2回セミナーが平成14年10月8日に銀杏会館大会議室で行われました。

セミナーの模様(講演者:瀧原 義宏 先生)

 

 演 題

 

ポリコーム遺伝子群による遺伝子発現維持の機構と造血幹細胞制御
講演者:大阪府立成人病センター研究所 生化学部門
     瀧原 義宏 先生

 

 セミナー要旨

 
 近年,高等哺乳動物の発生制御機構がしだいに明らかになると共に,幹細胞システムに対する理解が大きく進展したために各種欠損組織及び臓器を幹細胞から再生させることを目的とする所謂再生医学が俄に現実味を帯びて来た。ところがその基盤となるべく幹細胞システムを制御する分子機構についてはまだ十分は知見が得られていない。
 本セミナーではショウジョウバエの遺伝学的解析から発見されたポリコーム遺伝子群の高等哺乳動物相同遺伝子を取り上げ,遺伝子欠損マウスを用いた多角的な機能解析について報告がなされた。その中で造血幹細胞の自己複製制御にポリコーム遺伝子群が重要な役割を果たしている事が特に強調され,将来的に再生医学の発展を目指した幹細胞の増幅・操作に新たな道を開く可能性が示唆された。