教育について  放射線治療医志望の方へ

放射線治療医志望の方へ

はじめに

2018年度から日本専門医機構による新専門医制度が始まり、大阪大学では放射線科専門研修プログラムを作成しています。大阪大学医学部附属病院を基幹施設としたプログラムで、専門研修3年を行うことで放射線科専門医を取得可能です。その後、放射線治療の研修を2年行った後に放射線治療専門医を取得可能となります。

阪大放射線治療学教室へ入局をご希望の方は、最新の募集要項、研修プログラムを大阪大学医学部附属病院卒後教育開発センターでご確認ください。

阪大放射線治療学教室では、X線治療はもちろんのこと、小線源治療、関連施設での重粒子線治療の研修も可能です。研究に興味のある先生は、臨床研究をして頂けますし、大学で基礎研究もして頂ける環境です。出身大学は全く関係ありません。また、他の診療科から転科して来られる先生も少なくなく、それぞれのバックグラウンドを活かし、活躍頂いています。関連施設も阪神圏に多く、異動の際に引越しの必要があまりないことも特徴です。

阪大放射線治療学教室で一緒に働きませんか?
 ご興味がおありの先生はぜひ一度見学にいらしてください。

専門医取得までの研修例

原則として専門研修1年目に阪大病院で放射線診断・IVR科、核医学診療科、放射線治療科のローテーションを行い、2年目以降は放射線治療の研修を行います。専門研修開始後4年目に放射線科専門医を取得、卒後6年目に放射線治療専門医を取得可能となります。大学院への入学は随時可能です。

専門医取得までの研修例

阪大病院放射線治療科での専攻医の研修について

阪大病院放射線治療科では、全員が放射線治療全般の診療をしていますが、専門性の高い前立腺癌、婦人科癌、サイバーナイフ(脳腫瘍)に関してはグループ制にしています。専攻医は、放射線治療全般の研修をしながら、上記の3つのグループをローテーションします。また、週に2回、半日の外勤がありますので、収入も確保できます(専攻医のレベルに合った仕事内容です)。

カンファレンスについては、放射線治療科単独では週3回、臓器別には呼吸器、肝臓、食道、脳外科、婦人科、頭頸部でそれぞれ週1回の合同カンファレンスがあり、様々な症例の勉強をして頂けます。

放射線治療全般の研修(指導医:小川、礒橋、瀬尾、玉利、平田、林)
他の診療科から紹介された患者様の放射線治療の適応、実際の治療計画、治療後のフォローアップを研修します。
前立腺グループ(指導医:平田)
前立腺癌の強度変調放射線治療、定位放射線治療、小線源治療(HDR, LDR)、ハイドロゲルスペーサーの研修。
婦人科グループ(指導医:礒橋)
子宮頸癌を中心とした放射線治療、腔内照射、小線源治療(HDR)の研修。
サイバーナイフグループ(指導医:林)
サイバーナイフを用いた脳腫瘍を中心とした定位放射線治療の研修。

勤務表例: 勤務表例

入局した若手医師の声

中井 将貴(大阪大学医学部附属病院)

なぜ放射線治療医になったのか >>

もともと癌治療に興味があって医学部に入学しました。学生の時に受けた講義で放射線治療について知り、臓器横断的に癌治療に関われる点や技術の発展による恩恵を受けやすく将来性がある点に惹かれました。その後治療科の先生から治療科の魅力を伺ったり、学生実習や施設見学で日々の臨床業務について学んだ結果、放射線治療科医を目指すことにしました。

なぜ阪大放射線治療科に入局したか >>

阪大病院の放射線治療科ではcyberknifeを用いた定位放射線治療や小線源治療など幅広い治療を行っており、放射線治療を網羅的に勉強出来ると思い入局しました。 また、阪大放射線治療科は関西圏、特に大阪府内に多くの関連施設があり、生まれ育った大阪の医療に貢献出来ると思ったのも入局を決めた理由の一つです。

阪大での研修を勧めるポイント >>

放射線治療科は幅広い疾患を扱う科ですが、阪大病院では大学病院だけあってより多彩な疾患、非典型的な症例に対し放射線治療を行っております。指導医のバックアップの下、多種多様な症例を経験していくことで、放射線治療科医としてのスキルを磨くことができます。 また、私は現在専攻医一年目で診断科とのローテート中です。阪大の放射線診断科では日々の診断業務に加え症例検討や抄読会などを通じ画像診断領域について広く勉強することが出来ます。放射線治療を行う上で画像診断の知識は重要であり、この点においても阪大病院での専門研修は魅力的だと思います。

田中 和典(大阪国際がんセンターで研修中)

私は現在専攻医4年目です。初期研修終了後、阪大の放射線治療化に入局しました。専攻医1年目のうち9か月を阪大病院の放射線診断・核医学でローテーションしました。放射線治療に当たってはどの部位に腫瘍があるかを正しく判断することが必須です。また、照射後患者のフォローアップにおいても再発を正しく診断する能力は必要です。阪大の放射線診断科・核医学科は悪性腫瘍の新患、フォローアップとも豊富で、診断の先生方もとても親身かつ知識が豊富なので大変研修の実があがりました。

1年目の残り3か月と2年目(合計1年3か月)は阪大病院の放射線治療科で研修、3年目からは大阪国際がんセンター放射線腫瘍科で研修しています。どちらの病院もメジャーな癌から希少なものまでバラエティーに富んだ多数の症例があります。先生方もとても親身で経験豊富な先生方ばかりで、大変勉強になります。特に大阪国際がんセンターは日本有数の症例数を誇る病院で、一人当たりの症例もそこそこ多いため研修先としては最高と思います。

私は領域横断的に多種多様な悪性腫瘍の治療に携わることができるのが最大の魅力と思い、放射線治療を志しました。初期研修後、やはり出身校であるからというのもありますが、傘下の病院が充実しており、画像診断と治療を両方しっかり身につけられる阪大を選びました。実際、症例の豊富さとバラエティは阪大の放射線治療科で研修する最大のメリットだと思います。これを読んだ皆さんも、是非阪大放射線治療科に入局して切磋琢磨しましょう!

小野 仁志(大阪大学で研修中)

なぜ放射線治療医になったのか >>

医学部での臨床実習や卒後の研修を通じて、多くのがん患者さんと関わる機会がありました。その中で徐々に放射線治療の領域に興味を持つようになりました。全年齢の患者、全身の臓器の悪性腫瘍に対し、時に手術や化学療法と組み合わせて効果的に治療を行うことができる点に魅力を感じました。また機器の進歩による照射技術の向上などについても面白さを感じ、放射線治療医を目指すことにしました。

なぜ阪大放射線治療科に入局したか >>

阪大病院ではcyberknifeを用いた定位放射線治療や小線源治療など幅広い治療を行っています。また関連病院では重粒子治療を行っている施設があります。特色のある最新の治療を間近で実際に見て、見識を深められると考え入局しました。

阪大での研修を勧めるポイント >>

放射線治療科は良悪性問わず幅広い疾患を扱います。阪大病院では疾患の偏りなく多彩な疾患、時に非典型的な症例に対し放射線治療を行っております。指導医のバックアップの下、多様な症例を経験していくことで、放射線治療医としてのスキルを磨くことができます。 また、私は現在専攻医一年目で診断科も併せてローテートしております。阪大の放射線診断科では、日々の診断業務に加え、症例検討や抄読会などを通じ、画像診断領域について広く勉強することが出来ます。放射線治療を行う上で画像診断の知識は重要であり、この点においても阪大病院での専門研修は魅力的だと思います。是非一度、見学にいらして下さい。

瀬戸口 映(大阪大学で研修中)

なぜ放射線治療医になったのか >>

今までの経歴として、大阪大学医学部保健学科放射線技術科学専攻を卒業した後、一度は医療機器メーカーに就職をしましたが、医師の仕事に就きたいと思い、医学部を再受験しました。そして、そもそも診療放射線技師になりたいと思ったきっかけは、がん患者の治療に携わりたいという思いからでした。放射線技術科学専攻で学んだ放射線物理学や放射線生物学などの知識も併せて、よりよい治療を患者さんに提供できる医師になりたいと思い、放射線治療医になりました。

なぜ阪大放射線治療科に入局したか >>

出身大学の一つでもあり、阪大に愛着があるということもありますが、コモンな症例から専門的な症例まで幅広く症例を経験できるというのがとても魅力的と感じたからです。大学病院ならではのサイバーナイフによる高精度放射線治療や小線源治療なども経験できることも入局する一つのきっかけとなりました。

阪大での研修を勧めるポイント >>

放射線治療科では多くの診療科と連携しながら、幅広くかつ専門的症例を個別に検討し、さまざまな方法で放射線治療を行います。指導医の指導の下、他科の先生と連携し、どのような治療を行うことが最適かを模索することができます。自身でわからなければ指導医の先生から丁寧に指導いただけるので、とても毎日充実した研修生活を送ることができます。また家庭や子育て、私生活も大事にしながら診療にあたることができることも大きなメリットかと思います。

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