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研究内容

眼光学

近年、当教室と、視覚情報制御学 前田直之寄付講座教授、(株)Topconとの共同研究で、波面センサーを開発しました。本装置は、眼の不正乱視を測定できる画期的な装置で、すでに市販されています(Topcon KR9000PW)。本装置を用いて、初期白内障の不正乱視、単眼複視を定量的に測定し、報告を行ってきました。現在は、両眼同時に測定できる波面センサー((株)Topcon 試作機)を用いて、3−D映像を見た時の目の疲れを、輻湊と調節の関係を解析することにより、研究しています。

人工網膜

人工網膜の開発に関して、2001年より人工網膜の機能解析・神経保護の部門を担当しております。家兎を用いた誘発脳波の研究、コンタクトレンズ型電極を用いて、網膜色素変性眼における残存する網膜内層の細胞の評価などを行ってきました。2010年には、大阪大学医学部倫理委員会の承認を得て、大阪大学眼科学教室と連携して、進行した網膜色素変性の患者様に対して、本邦独自の方式(STS方式)による人工網膜((株)NIDEK試作機)を埋植し、患者様が箸箱を認識して把持できることが確認されました。現在は人工網膜の2号機を開発中で、安全性、有効性の確認を行っています。

視神経・網膜の神経保護

視神経に対する電気刺激が、網膜神経節細胞の神経保護作用を持つことが、大阪大学医学部情報生理学教室との共同研究から明らかになりました。これを臨床的に視神経疾患に応用するために、大阪大学医学部未来医療センターにて、虚血性視神経症の患者様に対して探索医療を開始しています。また、外傷性視神経症に対しても、同様に、コンタクトレンズ型電極を用いて、経角膜的に網膜電気刺激治療を行っています。

近視

日本人に多い近視の発症機構、病態解明の研究を行っています。これまで、一酸化窒素合成酵素阻害剤が、近視の動物モデルで近視化防止に有効であることなどを報告してきました。現在は、近視の小児に対して、新たに開発された近視進行抑制眼鏡、およびコンタクトレンズを装用してもらい、進行防止の効果があるかどうかの臨床研究を行っています。

両眼視機能

内斜視が早期に起こると、両眼視機能のうち最も高度な機能である立体視が障害されることが報告されています。当教室では、液晶画面にコンピューターで制御して立体的な視標を表示させる装置を開発し、立体視の精密評価を行って来ました。顕微鏡下で行う三桿法を開発して、運動性の融像機能が顕微鏡作業に重要であることを見出しました。最近は3D映画ブームを受けて、小児期に斜視の手術を行った患者様に対してしてアンケート調査を行い、どの程度の立体視機能があれば3D映画や3Dアトラクションが立体的に見えるかという研究を行っています。

多施設研究

視覚系の稀少難治性疾患群に関する症例データベース構築

臨床研究

難治性視神経症の患者さんのOCT検査の画像解析の後ろ向き研究

網膜色素変性症の患者さんのオートフルオ画像、OCT画像解析の後ろ向き研究

内斜視術後患者と3D映像

調節麻痺薬使用に関する施設基準および副作用に関する調査

contents

感覚機能形成学教室

〒565-0871
大阪府吹田市山田丘2-2