生命医科学の社会実装を推進する卓越人材の涵養

カリキュラム

カリキュラムの概要

5年一貫コースと4年コース

本プログラムに参画する研究科は、医学系研究科(医学専攻、保健学専攻)、歯学研究科、薬学研究科、生命機能研究科です。このうち、医学系研究科(保健学専攻)、生命機能研究科、4年制出身者の入学する薬学研究科では博士課程前期・後期の5年一貫コース、それ以外では4年コースです。一つのプログラムの中に5年一貫コース、4年コースが存在しますが、5年一貫コースでは、理学部、農学部、工学部出身者など医学、歯学、薬学教育を受けていない学生が入学するため、最初の1年間に「医歯薬学の入門1、2」を設置し、医学系、歯学、薬学研究科が提供する科目を幅広く履修させ、同時に病院実習も行います。これにより、医歯薬教育を受けた学生と同様に医療現場のニーズ、生命医学系の研究に必要とされる背景を理解することができます。

研究コミュニケーション力をつける

「医歯薬学の入門1、2」に続き、5年一貫コースの2年次(4年コースの1年次)では「研究コミュニケーション力涵養1、2」にて、研究の壁を打破する秘訣などについて卓越した研究者と議論することで研究実践力の向上を図ります。並行して研究科独自の教育として学生主体の研究が実施されており、それを通して自ら感じる壁を卓越した研究者と相談し研究実践力の強化を図ります。さらに学生が自らの研究進捗状況を英語で発表し、それを基に議論を進めることにより、分野の枠を越えコミュニケーションをする能力を培います。このような教員および履修学生同士の交流により、生命科学を俯瞰し研究を進める能力の涵養を図ります。

「研究実践力」を身につけ、次のステップへ

5年一貫コースの3年次、4年コースの2年次では「異分野領域実習1、2」を履修します。この科目では自らの研究分野とは異なる分野の研究領域の研究者と交流を行います。自分がそれまで研究を続けている領域とは異なる分野の研究者と対話することは、高度な専門性に加えて研究の俯瞰力を身につける機会となり、自らが行っている研究の独自性をも自覚することにもなります。
また、5年一貫コースでは3年次に、4年コースでは2年次修了時にQualifying Examination(QE)を行います。このQEに合格した学生は研究実践力を身につけていると判断され、以降の2年間で、自ら得た研究成果を社会実装する能力の涵養を図ります。
ここでは、社会実装科目「市場調査演習」、「知財戦略演習」、「規制科学演習」と実践訓練科目「社会実装実践訓練」を履修します。

「社会実装力」の涵養

「社会実装科目」こそ、これまで日本の医歯薬生命系大学院でまとまった教育がほとんど行われてこなかった分野を扱い、市場・ニーズ調査とその分析、知財戦略、規制科学について詳細な知識を教育する座学、その知識をもとにした演習を行います。さらに「実践訓練科目」では、企業やベンチャーといった研究成果を社会実装している現場へ行き、肌で感じることでアントレプレナーシップや社会実装能力の涵養を図ります。

カリキュラムの特徴

  • 主専攻型で、各研究科を修了するための負担とほぼ同じ。
  • 各研究科固有の教育と研究科共有の社会実装教育で構成されるコース。
  • まずは研究実践力をガッツリつけ、それを社会実装する方策を学び、「研究成果の目利き」能力を身につけます。この能力こそ世界を切り拓く術です。
  • メガファーマや国内外の企業から直接教育が受けられます。