大阪大学 免疫内科での臨床研修・研究をすすめる10の理由

教育・研修

大阪大学 免疫内科での臨床研修・研究をすすめる10の理由

大阪大学で免疫内科医を目指そう!

大阪大学学内学外を問わず、誠実で熱心な医学生、研修医、医師を募集しています。

(1)様々な症状を鑑別、全身臓器を検索し、急性・慢性期ともに診療します

診療する疾患は、免疫システムの破綻により発熱、関節炎、皮疹、血液異常、腎障害、肺障害、神経障害など多様な症状を呈し、様々な臓器が侵されます。多臓器を侵す炎症の原因を探り、それを制御することは内科の醍醐味でしょう。また、免疫学の窓から疾患を考えると医学的興味がつきません。

(2)スペシャリストと同時にジェネラリストです

研修では、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医取得を目指します。この分野は、医療の専門細分化のなかで単一臓器しか診察しないという専門医ではありません。様々な症状を診察し、全身各臓器に注意を払うため、免疫疾患スペシャリスト(専門医)は、内科ジェネラリスト(総合医)としての資質が備わっていきます。将来、実地診療にあたる場合には非常に大きなアドバンテージでしょう。

大阪府(2013年3月)ではリウマチ専門医418名、アレルギー専門医214名が登録されています(ちなみに、糖尿病専門医435名、呼吸器専門医356名など)。

(3)整形外科的知識も身につき、感染症にも強くなります

関節リウマチをはじめとし、関節炎をきたす免疫疾患は数多く、関節レントゲン読影、関節エコーなど筋骨格系の診察にも強くなります。骨粗鬆症も日常診療です。ステロイド、免疫抑制剤や生物学的製剤使用中の感染症の対処を通して感染症にも強くなります。

(4)免疫内科の専門医は各地で求められています

免疫疾患を診療できる医師は引く手あまたです。リウマチ性炎症疾患は生涯に女性8%、男性5%が罹患すると言われ、また、国民の3分の1は、気管支喘息などアレルギー疾患に悩んでいると言われています。SLE、皮膚筋炎、全身性強皮症などの自己免疫疾患の診察にも慣れていきます。

(5)免疫内科の臨床研修は大阪圏が最適です

大阪を中心に阪神地区には人口が集中しており、多くの基幹病院があります。大阪大学の関連病院も多くあります。大阪圏で多くの症例を経験しながら活躍することができます。大阪で研修を行ない、将来は出身地方に戻り地域医療に貢献して頂くことも可能です。

(6)最先端の生物学的製剤を先導していきます


使用可能な生物学的製剤(2013年5月)

抗IL-6受容体抗体(大阪大学で開発)や抗TNF 抗体をはじめとする生物学的製剤、あるいは今後登場する分子標的薬など最先端の薬剤を駆使して免疫疾患を治療します。その効果は驚くほどで、リウマチ性疾患、免疫疾患の治療は大きく進歩しています。内科的治療が奏功したときには医師としての大きな充実感が得られます。現在はステロイドと免疫抑制剤で治療されている難治性疾患にも今後は分子標的薬が普及して行くでしょう。

(7)大阪大学では免疫学研究が非常に盛んです

大阪大学は伝統的に免疫学研究が盛んな大学です。世界的な免疫学者が揃っており、最先端の免疫学研究に日常的に触れることができます。当教室から基礎免疫学教室の大学院を紹介することも可能です。研究を経験すると疾患に対する新たな興味が生じ、新しい診断法、治療法の開発に挑戦したくなるでしょう。それを国民そして全世界のひとびとは期待しています。

(8)研究が面白くなれば留学を勧めます

研究が面白くなったなら、是非、海外へ留学し世界を見て来て下さい。観光や学会で一時滞在するのではなく、異文化のなかで生活して仕事をすると視野が広がります。留学先で出会った友人が母国に戻ることで世界中に友人を作ることができるでしょう。海外での生活は一生の財産になるでしょう。

(9)呼吸器内科、癌免疫にも親しめる

大学の医局は、免疫内科、呼吸器内科、癌免疫研究室とで形成されています。呼吸器内科医、腫瘍内科医と一緒に診療や研究を行ったり、合同カンファや勉強会で呼吸器内科分野、癌免疫分野の勉強もできます。免疫学の研究を行った後、呼吸器内科で就職する医師もいます。

(10)出身大学を問わず、自由闊達な雰囲気が当教室の伝統です

教室員の出身大学は様々です。入局後には、教室からアドバイスはするものの、本人の希望をできるだけ聞き入れる柔軟な進路相談を行っています。基幹病院で専門的診療に従事する、開業する、非常勤で働く、漢方医になる、基礎教室に行ったまま研究者になる、海外生活の長い人など様々で、臨床家から研究者まで多様な人材を輩出し、OBに広い人脈を形成しています。あなたの希望にあった仕事を見つけて下さい。

免疫内科を選ぶと幸せになれる?

米国の25専門分野で29000人の医師に、病院での仕事以外での幸せの度合いを自己評価してもらい平均すると、リウマチ科医師が最も幸せ度合いが高かったという記事が掲載されています(WebMD's 2012 Physician Lifestyle Report)。2位以下は皮膚科、泌尿器科、眼科と続きますが、リウマチ科の医師がもっとも幸せと思っていることには、私達も実感(!)しているところで、米国での投票結果に頷いている日本のリウマチ医も多いのではないかと思います。

リウマチ医が幸せを感じていることの理由として、O'Dell JRは以下のことを挙げています。幅広い年齢層の患者に対して、一つの臓器ではなく患者全体を診療する。有効な治療法によって、良い結果が得られ、いつも患者さんから感謝を受ける。長期にわたり寄り添う診療を行なう。診断医として病院でシャーロック-ホームズのように活躍し、最終的に診断をつけることが多い。自分の生活を大切にでき、時間を自分で管理できる。などで、当教室免疫内科の医師達も納得しています。もっとも、自分は幸せと思う医師がリウマチ科を選ぶのかも知れませんが・・・(O'Dell JR The Rheumatologist, July 2012)


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楢崎雅司 mnarazaki@imed3.med.osaka-u.ac.jp
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