会員だより第28号 第12期総会、腎臓病勉強会|阪大腎友会

阪大腎友会 会員だより第28号 第12期総会、腎臓病勉強会

平成22年12月発行

阪大腎友会は平成22年11月13日に第12期総会を開催しました。当会も平成11年10月の発足以来12年目に入りました。総会後の勉強会では、腎臓内科科長の猪阪善隆先生よりご講演いただきました。また、会員の渡部春樹さんが自主製作された、腎臓内科の北村温美先生監修によるDVD「安全で快適なPDライフ 透析患者の腹膜透析は・・・」を鑑賞しました。

第12期 総会

第11期活動報告・会計報告が承認されました。

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腎臓病勉強会

勉強会は、腎臓内科 科長の猪阪喜隆先生から「腎不全の合併症」について

阪大腎友会 会員だより28 猪阪喜隆腎臓内科科長    阪大腎友会 会員だより28 腎臓病勉強会

腎不全の方の熱中対策から、血圧と腎臓、塩分制限。動脈硬化の進展から血管石灰化。腎臓と貧血。インフルエンザと風邪の予防。伝承療法や従来療法のウソ・ホントについて。と多岐にわたりお話いただきました。

腎不全の場合、熱中症予防に塩分を摂取したほうがよいか?

通常の運動量であれば、あえて塩分摂取を増やす必要ない。例外としては、激しい運動をして、多量の汗をかいた場合と塩分摂取量が非常に少ない場合です。

私たちの身体の60%は水。

血管内および間質のナトリウム濃度はほぼ一定 → 身体の中のナトリウム量が増えると、水分も増える → 血圧が上がる。

塩分摂取量はどれだけ?

ナトリウム摂取量から、塩分量を求めるときは、2.5倍する。

CKD患者は塩分に関する感覚が鈍いが、塩分制限により、塩分に関する感覚が改善する。

腎臓と貧血

腎機能が低下すると貧血がおこる。エリスロポエチンによる貧血改善は 腎不全進展を抑制する。心不全・腎不全・貧血はお互いに悪影響を及ぼしあう。

インフルエンザと風邪の予防。

腎臓病の方は免疫能が低下(細菌に対しての抵抗力が弱く、感染を合併しやすい)しているために、かぜやインフルエンザにかかりやすい。また、高齢の方は肺炎を合併しやすくなる。

「○○は腎臓に良い」を過信しない。

スイカに利尿効果はあるが、カリウムが多い。

勉強会の質疑応答では、多くのみなさんから、いろいろな質問が出され休憩時間にも猪阪先生に質問をされる会員さんもおられました。