10〕市原 明、何故日本には独創的研究が育ち難いか?(2000/09/27)
1)討論や批評が少ない:画一性(ユニークであろうとしない、遠慮、憎まれたくない、恥の文化、沈黙は金、不言実行)、封建的、知識偏重教育、疑問が少ない、研究方向の自由度が少ない(指導者に従順)、価値判断が弱い
2)国際性が小さい:英会話が下手(情報が入らない、討論できない、一流の雰囲気を味わえない)、日本語会話も下手(話題が少ない、センスがない、遠慮、謙虚、臆病)、日本語は論理的でないか?日本の学会も英語で発表、討論したら?
3)哲学がない:総合力、まとめる力が弱い、各論的
4)保守性:他の研究機関に移る意欲が少ない(土着性)、社会構造に問題(住居、ポジション)、テーマを変えない(勇気がない)、年功序列、若い人(研究)を先物買いしない、人にも機関にも年限制度を導入すべきである。
5)甘えの構造:すべて研究進行に決定、審査が必要であるが、情に流される(学閥、師弟関係)、推薦状などは形式的で本当でない
6)個性を殺している:嫌われたくない、反骨精神がない、自分を最大に見せようとしない(研究に謙虚や遠慮は美徳か)、説得を遠慮する(研究グループが大きくならない)、研究での積極的性格と社会での謙虚な性格の矛盾。
7)米国の流行を追う傾向:伝統歴史が薄い、真似をするならむしろ欧州ではないか。
日本の研究費の総額は決して少なくない。だから相当のレベルの研究が達成されている。しかし独創性の点では問題がある。その原因は以上のように複雑に関連し生活様式や風土文化に根ざしている。更に良い点は欠点でもある。しかし改革しなければならず、またその余地はある。ただし下からの改革は困難である。制度を変えるのは時間がかかる、だから指導者が全ての点で努力すべきである(指導者は上に行くほど総論的であり寛容で怒ってはいけない、しかし批判は明瞭に行い、甘やかしや放置ではいけない)
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