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共同研究

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<ヒト消化管における免疫応答機構の解明>
当大学では、病気の経過や原因を明らかにし、治療方法を改善するために多くの臨床研究が行われています。これらの研究では、日常診療で得られた患者さんの診療情報や手術時に採取された手術検体を使わせていただくことがあります。臨床研究を行う場合は、患者さんの同意を得た上で研究を行うことが原則ですが、過去の通常診療で得られた情報や手術検体試料を使用する研究(後向き臨床研究)は、文部科学省と厚生労働省が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(令和5年3月27日一部改正)では「必ずしもインフォームド・コンセントを受けることを要しない」とされております。

 上記のことを踏まえて下記の臨床研究においては、本ホームページで公開することでこれらの臨床研究に関する説明と同意取得を省略しています。個人情報の扱いには十分に注意を払っておりますが、ご自身の情報につきまして提供を拒否される方は、遠慮なく申し出て下さい。以下に各臨床研究の研究内容を記載しています。ご不明な点があれば担当医師にお尋ねください。

1.研究の対象
本大学および兵庫医科大学にて腸の切除手術を行った研究課題名「炎症性腸疾患におけるゲノム遺伝子変異解析」の対象である炎症性腸疾患患者さま、大腸がん患者さまを対象とします。

2.研究機関:研究機関の長の実施許可日~2026年3月31日

3.研究目的・方法
(目的)
消化管は免疫細胞が最も多く存在する器官であり、免疫機能を司る大切な役割を担っています。免疫機能の調節のバランスが崩れると炎症性の疾患や癌の発症にもつながります。そのため、消化管免疫が適切に調節されるメカニズムを明らかにすることは新たな治療法の開発につながると期待されます。
近年、分子生物学をはじめとした基礎科学研究の急速な進歩に伴い、医学研究は日進月歩で発展を続けています。消化器疾患に対する研究においても臓器レベル・細胞レベルでの検討だけでなく分子レベルでの解析がなされるようになっています。医学研究においては、患者さんから採取された血液や組織は最も重要な情報源のひとつとなります。この研究は、消化器疾患の患者さんおよび健康な方の試料に含まれる免疫細胞や核酸、蛋白質、代謝物質などの変化を調べる、臨床への応用を促進する知見を得ることを目標として行います。

(方法)
手術によって取り出された試料中の遺伝子やたんぱく質の比較解析を行います。

4.研究に用いる試料・情報の種類
2024年(承認日)より保管済の腸組織サンプル、血液検体、記録済臨床データを使用します。記録済臨床データは個人とわかる情報が除かれた状態で、研究に使用されます。サンプルは使いきるまで保管され、将来の別の研究にも使用される可能性があります

5.個人情報の取り扱い
研究対象者のプライバシーは厳重に守られ、また、その他人権に関わる事項についても十分な配慮がなされます。本研究の登録の際には氏名やカルテ番号等の個人情報の匿名化を行うため、研究対象者の名前や個人情報が特定・公開されることはありません。収集した臨床情報に関しては、個人情報の保護に細心の注意を払い、情報の漏洩、紛失、転記、不正な複写などがないように研究を実施します。

6.研究組織 (利用する者の範囲)
大阪大学大学院医学系研究科 免疫制御学 竹田潔
大阪大学免疫学フロンティア研究センター 実験免疫学 坂口志文
大阪大学微生物研究所 遺伝情報実験センター 奥崎大介
兵庫医科大学 炎症性腸疾患外科 池内浩基
産業技術総合研究所 亀山昭彦
中外製薬株式会社 宮下 紘幸
*大阪大学と中外製薬株式会社は共同研究契約を締結し、利益相反については各組織の倫理員会もしくは利益相反委員会にて審査され、適切に管理されています。

7.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
TEL:06-6879-3982
研究担当者:村上 真理
研究責任者:竹田 潔


<炎症性腸疾患におけるゲノム遺伝子変異解析>
当大学では、病気の経過や原因を明らかにし、治療方法を改善するために多くの臨床研究が行われています。これらの研究では、日常診療で得られた患者さんの診療情報や手術時に採取された手術検体を使わせていただくことがあります。臨床研究を行う場合は、患者さんの同意を得た上で研究を行うことが原則ですが、過去の通常診療で得られた情報や手術検体試料を使用する研究(後向き臨床研究)は、文部科学省と厚生労働省が定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成27年4月1日施行)では「必ずしもインフォームド・コンセントを受けることを要しない」とされております。

 上記のことを踏まえて下記の臨床研究においては、本ホームページで公開することでこれらの臨床研究に関する説明と同意取得を省略しています。個人情報の扱いには十分に注意を払っておりますが、ご自身の情報につきまして提供を拒否される方は、遠慮なく申し出て下さい。以下に各臨床研究の研究内容を記載しています。ご不明な点があれば担当医師にお尋ねください。

1.研究の対象
本大学および兵庫医科大学にて腸の切除手術を行った炎症性腸疾患患者さま、大腸がん患者さまを対象とします。

2.研究目的・方法
(目的)
クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患は、繰り返す炎症を主たる病態とし、難治性の炎症や出血、癌化などのさまざまな病態を呈し、患者さんの社会生活や予後に、過大な負担を強いる指定難病のひとつです。原因としては、粘膜に起因するもの、免疫が関与するものが推定されており、それに対応する医療が実施されていますが、依然として難治疾患である状態に変わりはありません。この研究は、炎症性腸疾患という病気の発病が、生まれながらの体質と関係するかどうかを、明らかにするために、取り出した遺伝子の作りや働きを調べることを目的として行います。

(方法)
手術によって取り出された腸管の一部、末梢血より細胞を調製し、それらの遺伝子やたんぱく質の比較解析を行います。

3.研究に用いる試料・情報の種類
新たに採取または保管済の腸組織サンプル、血液検体、記録済臨床データを使用します。記録済臨床データは個人とわかる情報が除かれた状態で、研究に使用されます。サンプルは使いきるまで保管され、将来の別の研究にも使用される可能性があります

4.個人情報の取り扱い
研究対象者のプライバシーは厳重に守られ、また、その他人権に関わる事項についても十分な配慮がなされます。本研究の登録の際には氏名やカルテ番号等の個人情報の匿名化を行うため、研究対象者の名前や個人情報が特定・公開されることはありません。収集した臨床情報に関しては、個人情報の保護に細心の注意を払い、情報の漏洩、紛失、転記、不正な複写などがないように研究を実施します。

5.研究組織
大阪大学、東京医科歯科大学、兵庫医科大学、中外製薬株式会社
*大阪大学と中外製薬株式会社は共同研究契約を締結し、利益相反については各組織の倫理員会もしくは利益相反委員会にて審査され、適切に管理されています。

6.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
TEL:06-6879-3982
研究担当者:村上 真理
研究責任者:竹田 潔


炎症性腸疾患における疾患関連遺伝子の発現解析

研究概要・目的
炎症性腸疾患は腸管を主とする難治性疾患であり、大きく分けてクローン病と潰瘍性大腸炎が知られています。炎症性腸疾患は、患者のもつ遺伝子背景および食事成分や腸内細菌などの腸内環境が相まって発症すると考えられていますが、その発症機序には不明な点が多く残されています。

これまで当研究室では炎症性腸疾患の発症に寄与すると考えられる候補遺伝子を複数同定していることから、本研究では、クローン病および潰瘍性大腸炎の患者において、これら候補遺伝子および病態への関与が予想される遺伝子の発現量および局在を解析し、疾患との関連性を検討することを目的とします。

対象症例
2017年4月1日から2024年1月31日の間に、協力施設
(大阪大学医学部消化器外科学、同消化器内科学)にて手術または検査を受けられた炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)の患者さまおよび大腸がんの患者さまで、包括同意にて同意をいただいている患者さま。

研究参加施設
大阪大学医学部消化器外科学
同消化器内科学
兵庫医科大学炎症性腸疾患外科学教室
大阪大学免疫学フロンティアセンター
中外製薬株式会社

研究方法
包括同意にて同意をいただいている対象患者さんの大腸および小腸組織(残余検体)および血液(余分検体)について、遺伝子の発現量および局在を解析し、疾患との関連性を検討します。
具体的には、摘出した炎症性腸疾患の病変部および対象群の組織からRNAを抽出し、定量PCRによる目的遺伝子のmRNA発現解析およびウェスタン・ブロットによるタンパク質発現解析を行います。また、免疫組織染色等により組織学的な解析を行います。さらにフローサイトメトリーやマスサイトメトリーを用いて、細胞表面マーカーや細胞内シグナルマーカーの解析を行います。

大阪大学において取得されたマスサイトメトリー等のデータは、共同研究先(中外製薬株式会社)でも解析を行う場合があります。また、既存情報として、患者の性別、年齢、性別、疾患の活動度、治療の有無、既往歴を使用させていただきます。

過去に包括同意をいただいた上でご提供いただいた試料を使用する研究ですので、その後の変更点について患者さまから改めて直接同意はいただかずに、この掲示による患者さまへのお知らせをもって実施されます。また、本研究のために新たな検査、治療法が追加されることはありません。データは匿名化することで個人情報が外部に漏れないように厳重に管理、保管し、研究成果が公表される場合にも個人が特定されないように取り扱います。

患者さまにおかれましては研究の主旨をご理解頂き、本研究へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。
万一、この研究への参加を希望されない場合、また、研究に対しての質問等がある場合は下記の連絡先までお申出ください。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
TEL:06-6879-3982
研究担当者:村上 真理
研究責任者:竹田 潔


腸内細菌および真菌により誘導される免疫病の病態解明

1.研究の対象
2013年10月以降に本研究に参加され、糞便あるいは血漿の検体を回収された患者さんおよび健康な方

2.研究目的・方法
(目的) 自己免疫疾患(炎症性腸疾患、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、ベーチェット病、多発性硬化症、脊椎関節症、乾癬(掌蹠膿疱症を含む))は、自己の免疫細胞が自己組織に反応してしまうことにより引き起こされる疾患です。近年、免疫学の進歩により登場した生物学的製剤により治療成績は向上していますが、詳細な病気の発症機構については不明な点が多く、原因の究明が求められています。

私たちの体内には約1000種類、1014にもおよぶ腸内細菌が存在することが知られています。最近の研究により、これら腸内細菌や腸内に存在する真菌は宿主の免疫応答に大きな影響を与えることが分かってきました。近年、これら自己免疫疾患の患者さんの便には、特定の種類の菌が多く含まれることが明らかになってきています。そこで、私たちは、自己免疫疾患の患者さんの腸内細菌・真菌が病気の発症を引き起こす可能性を検討するために、患者さんの便に含まれる腸内細菌・真菌を解析し、疾患モデルマウスに接種することで、便に含まれる菌が体全体の免疫系におよぼす影響を研究する予定です。また、このとき患者さんの便および血液に含まれる種々の成分についても解析いたします。将来的に、本研究は自己免疫疾患のリスクとなる菌を排除したり、治療に有効な菌を特定したりするために役立つ可能性があります。

(方法)
以下の内容を、患者さん情報や健康な方の情報と合わせて詳しく調べることにより、病気の発症機構等の解明を目指します。
① 便検体の腸内細菌の組成や機能(腸内細菌の遺伝子や、腸内細菌を単離・培養してその働きを調べることによって解明します)
② 便・血液検体中の物質(腸管のバリアの働きをする物質、代謝物など)
利用させていただいた試料・情報は、当大学院の規則に従い、適切に管理保管し、定められた保管期間が過ぎたら適切に廃棄いたします。ただし、本研究の結果情報・便検体提供者の便に由来する腸内細菌の一部は永年保管され、腸内細菌を構成要素とする医薬品等の開発に利用される可能性があります。
研究期間:西暦2013年10月24日~西暦2032年3月31日

3.研究に用いる試料・情報の種類
患者さん:便検体、血液、性別、年齢、現病歴および既往歴、臨床症状、腸内細菌叢データ等
健康な方:便検体、血液、性別、年齢、服薬歴、既往歴、腸内細菌叢データ等

4.外部への試料・情報の提供
この研究のなかで、関節リウマチの発症に関与する腸内細菌の解析研究については、2017年8月から協和発酵バイオ株式会社との共同研究を開始いたしました。本研究に同意いただき、検体を保存させていただいている関節リウマチ患者の方および健康な方には、腸内細菌の解析を実施するため、協和発酵バイオ株式会社への検体および情報提供についてご了承いただきたく存じます。既存情報として、性別、年齢、疾患の活動度、治療の有無を使用させて頂きます。なお、検体および情報提供の際は、検体に符号をつけ認識し、あなたのお名前・住所等が共有されることはありません。符号の対応表はそれぞれの施設の代表者が保管します。

5.研究組織
協和発酵バイオ
慶応義塾大学
微生物病研究所
ヤクルト本社中央研究所
小野薬品工業
大阪南医療センター
第二大阪警察病院
日本生命済生会日本生命病院
済生会千里病院
守口生野記念病院

6.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
TEL:06-6879-3982
研究担当者:奥村龍
研究責任者:竹田潔

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