超遠心機(フロア型)

紹介

分離に大きな遠心力を必要とする核酸、タンパク質、酵素、オルガネラやウイルスなどの
精製にご利用ください。
とくに近年その機能が注目されているエクソソームの分離精製、ウイルスベクターの
単離にご利用ください(当機はP1レベル実験室に設置しています)。
同機種を2台設置しています。
1. XPN-80 1号機 2020年2月導入
2. XPN-80 2号機 2021年1月導入
※固定角ロータType 90 Tiで最高回転数 80,000rpmを超える場合はXPN-90をご利用ください。

詳細

機器名(英名)

Floor Model Ultracentrifuge

規格・型式

XPN-80

メーカー名

Beckman Coulter

設置場所

D91-06 [ 9階実験室 3 ]

主担当者

後藤 [ 内線:3594 ]

副担当者

寺尾 [ 内線:3890 ]

医学科外利用

利用可

学外利用

利用不可

有償/無償

有償

この機器について

既存ロータを使用可能なプレミアムモデルです。
■ 最高回転数 80,000 rpm 、最大遠心力548,300 xgの基本性能
■ 15インチ大型LCDタッチスクリーンによる簡単操作
■ 2つのオーバースピード防止機能で安全性を追求
■ 運転中の回転数/温度の推移をリアルタイム自動プロット
■ 50人までのユーザID、PINを設定可能

<機器の使用について>
予約システムより予約してからご利用ください。
使用時には「Log Sheet」と「ロータ運転日誌」への記入をお願いします。

Beckman Coulter純正品のチューブ、スペーサ/アダプターをご用意ください。

この機器は「利用者登録制」機器として運用しています。
これは、初回のご利用前に1教室に1個のユーザIDを設定し、
利用ごとにログインしてからご使用いただくシステムです。

初回利用時は、担当者までご連絡ください。
教室、氏名、連絡先をご登録いただきます。
教室のユーザIDが設定されていない場合は、ユーザIDをご登録いただきます。
「教室登録用紙」にユーザID(半角英数字3~11文字)とPIN(半角数字4~6桁)、
ユーザ名(半角英数字1~50文字)をご記入ください。

ユーザIDは超遠心機すべてに共通です。
ユーザIDの登録、利用者登録の際にご利用になる超遠心機をお伝えください。
D91-06はP1レベル実験室、DX1-06はP2レベル実験室です。
ご不明な点があれば、お問い合わせください。

ロータ
スウィング
SW 55 Ti :最高回転数 55,000rpm 最大遠心力 368,000g κファクタ 48 5mL×6
SW 41 Ti :最高回転数 41,000rpm 最大遠心力 288,000g κファクタ 124 13.2mL×6
SW 32 Ti :最高回転数 32,000rpm 最大遠心力 187,000g κファクタ 228 17mL×6
SW 32.1 Ti:最高回転数 32,000rpm 最大遠心力 175,000g κファクタ 204 38.5mL×6
固定角
Type 90 Ti :最高回転数 90,000rpm* 最大遠心力 694,000g κファクタ 25 13.5mL×8
Type 70 Ti :最高回転数 70,000rpm 最大遠心力 504,000g κファクタ 44 39mL×8
Type 70.1 Ti:最高回転数 70,000rpm 最大遠心力 450,000g κファクタ 36 13.5mL×12
Type 50.2 Ti:最高回転数 50,000rpm 最大遠心力 302,000g κファクタ 69 39mL×12
*XPN-80では80,000rpmとなります。

◇超遠心機は使い方を間違うと大事故につながる恐れがあります。
 初めて共同研で超遠心機を使用される方は、必ず共同研のスタッフによる説明を受けるか、
 以下のURLからBeckman CoulterのWEBセミナーを視聴してください(メーカーへの登録が必要)。

 https://v2.nex-pro.com/becls-jp
 遠心機の安全な取り扱い方法 (26分)

※共同研では加熱してシールする熱溶着チューブ(QuickSealチューブ)の使用は、原則禁止しています。
※必ず超遠心機とロータの双方をご予約ください。
 超遠心機とロータの同時間の予約を原則とし、ロータのみの予約はご遠慮いただいておりますが、
 超遠心機の予約の前後30分以内に限ってロータのみの予約も可です。
※チューブ・ボトルはロータ毎に指定されたBeckman Coulter社製チューブを必ずご使用ください。
※当機はP1実験室での利用です。

<スウィングロータの使用方法>
● バケットにサンプルチューブをセットするまで
◇ バケットの準備
1. 使用前にすべてのバケットについて、フック部分をはじめ、全体に破損や変形がないかを確認する。ロータヘッドについてもハンガー部をはじめ、全体に破損や変形がないかを確認する。異常がある場合は絶対に使用せずに共同研担当者まで連絡する。
2. バケット内に前の使用者が残したアダプター、スペーサ、チューブやサンプルリーク等の汚れがないことを確認する。もし、サンプルリーク等の汚れを発見した場合は、中性洗剤を使用しバケットを洗浄してから使用する。
3. バケットから専用の引き抜き工具を使用して黒色のガスケットを取り出し、取り出したガスケットにヒビや傷などがないかを確認する。異常がある場合は絶対に使用せずに共同研担当者まで連絡する。
4 ガスケットにバキュームグリースをうすく塗り、バケットの所定の位置にセットする。
5. バケットキャップがスムーズに締まるかを確認する。バケットキャップがスムーズに締まらないときは、スピンコートをバケットキャップのねじ部分に少量塗り、バケットになじませる。余分についてしまったスピンコートはラボペーパー(キムワイプなど)で拭き取る。

◇ 肉薄オープントップチューブのバランス確認
サンプルを肉薄オープントップチューブのトップから3 mmの位置まで正確に注入し、サンプルバランスが不均等でないかを確認する。もし、肉薄オープントップチューブのトップから3 mmの位置まで満たない場合は、サンプルを溶解している同一の溶媒もしくはミネラルオイルを重層しメスアップする。なお、奇数でサンプルをセットする場合、サンプルの対角の位置にセットするリファレンスは、サンプルと同一の密度の溶媒で作成しバランスをとる。

◇ バケットへのチューブのセット
以上の操作を終了後、サンプルチューブをバケットにセットし、専用工具(ヒンジピンツール)を使用してバケットキャップのねじをしっかりと閉める。サンプルチューブの入っていないバケットも同様にバケットキャップをしっかりと閉める。

● バケットにサンプルチューブをセットしてから
1. ロータヘッドの決められた番号のホールに、同じ番号のバケットを慎重にセットする。サンプルチューブが入っていなくてもすべてのバケットをセットする。
2. ロータにバケットをセットしたら、バケットの首部分を指でつまんで左右に軽く水平方向に移動させて、引っ掛かる感覚がなくスムーズにバケットが動くことを確認する。
3. ロータを超遠心機のスピンドルに設置をする前に、ロータピンと超遠心機のスピンドルピンの位置を確認し、これらがぶつからないようにロータピンとスピンドルピンが十字になるように予め位置決めをしておく。
4. バケットに触れないように両手で慎重にロータヘッドを持ち上げ、超遠心機のスピンドルの真上から静かに下ろして設置する。
5. 超遠心機に設置後、軽くロータを手で回してバケットが均等でスムーズな動きをしているかを確認する。このときスピンドルに負荷がかからないように、絶対に強くロータを回転させない。

以上の操作および確認を必ず行ってから超遠心機を使用してください。


ここではSW41Tiならびに肉薄オープントップチューブの使用方法を示しています。SW32Ti、SW55Tiの使用時にはガスケットの代わりにOリングとなり、バケットキャップを閉める専用工具はありません。また、SW32Tiにはロータピンがないため、「● バケットにサンプルチューブをセットしてから」の3の操作は不要です。

2020年3月3日 Ver.1.0

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