専門外来のご案内

音声・嚥下・気道外来

音声・嚥下・気道外来では、発声・摂食嚥下・気道の機能に障害がある患者さんの診断・評価および治療を中心として診療しており、特に声帯ポリープや声帯麻痺などの音声障害に対する手術治療を専門的に行っています。嚥下機能障害に対して嚥下内視鏡検査および嚥下造影検査を行い、生活指導や嚥下機能改善手術、誤嚥防止手術などの手術治療を行います。また、睡眠時無呼吸に対する睡眠検査を行い、手術やCPAP治療を行っています。

1. 担当医師・言語聴覚士

細川 清人

  • 講師
  • ほそかわ きよひと
  • 細川 清人
  • 平成13年 大阪大学卒
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科専門医
    日本気管食道科学会認定気管食道科専門医
    日本嚥下医学会認定嚥下相談医
    日本音声言語医学会認定音声言語認定医
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

河辺 隆誠

  • 特任助教
  • かわべ たかなり
  • 河辺 隆誠
  • 平成28年 大阪大学卒
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科専門医

加藤 智絵里

  • 言語聴覚士
  • かとう ちえり
  • 加藤 智絵里
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
    日本音声言語医学会認定音声言語認定士
    日本言語聴覚士協会認定資格(成人発声発語障害領域)
    日本言語聴覚士協会認定資格(摂食嚥下障害領域)

橋田 直

  • 言語聴覚士
  • はしだ なお
  • 橋田 直

岡島 衣梨

  • 言語聴覚士
  • おかじま えり
  • 岡島 衣梨

2. 診療の特徴

音声障害・喉頭病変

声帯ポリープや声帯麻痺などの音声障害に対する手術治療を専門的に行っています。特に声帯麻痺に対しては、披裂軟骨内転術・喉頭形成術・脂肪注入術などの入院・手術が必要な治療のみならず、外来でのアテロコラーゲン注入も行っています。また、声の出し方に問題があるような機能性音声障害に対しても言語聴覚士の指導による音声訓練を提供しています。治療に際しては、客観的音声評価法であるAcoustic Voice Quality Index(AVQI)を導入して治療前後の音声の改善度を評価しています。

嚥下障害

食事時のむせがある方、誤嚥性肺炎を反復している方に対して嚥下内視鏡や嚥下造影検査による診断・評価を行い、嚥下訓練法の指導や自宅でのトレーニングや生活指導を行っています。重症の患者さんには嚥下改善手術・誤嚥防止術を行っています。

睡眠時無呼吸・気道狭窄

気管挿管・気管切開後の喉頭気管狭窄に対して種々の声門開大術を組み合わせて手術治療を行い、気管カニューレ抜去を目指します。閉塞型睡眠時無呼吸症候群に対して、1歳以上の小児閉塞型睡眠時無呼吸症候群に対する口蓋扁桃摘出術・アデノイド切除術を行っています。成人に対しては、入院下のポリソムノグラフィー検査を施行し、その後にCPAP治療を行っています。

喉頭乳頭腫

喉頭乳頭腫に対しては、従来の顕微鏡下手術ではなく術野を広く見渡すことができる内視鏡下手術を行います。コブレーター、マイクロデブリッダー、CO2レーザーなどの様々な手術支援技術を組み合わせた手術治療を行うことで、安定した病変のコントロールを目指しています。他院での治療後の再発症例に対しても積極的に治療を行っています。

3. 手術・診療実績

令和5年度に当科で加療した新規例は以下の通りです。

分類・術式 手術数
喉頭微細手術 (56例・81手術)
喉頭腫瘍切除術 39
声帯ポリープ(結節)切除術 17
気管腫瘍切除術(併施) 4
声門開大術(エイネル手術) 7
声門開大術(披裂軟骨部分切除) 3
声門開大術(声帯横切断) 1
喉頭蓋のう胞摘出術 4
声帯内脂肪注入術 3
喉頭可動性検査 2
喉頭横隔膜症切除術 1
喉頭形成手術 (9例・9手術)
披裂軟骨内転術 5
披裂軟骨内転術+甲状軟骨形成術Ⅰ型 3
披裂軟骨外転術 1
喉頭外来手術 (39例・39手術)
声帯内アテロコラーゲン注入術 23
声帯内ボツリヌストキシン注入術 7
声帯内ステロイド注入術 8
声帯のう胞切開 1
嚥下手術 (5例・5手術)
声門閉鎖術 4
声門下閉鎖術 1
口腔咽頭手術 (24例・50手術)
口蓋扁桃摘出術 38
アデノイド切除術 8
内視鏡下梨状窩瘻摘出術 2
口蓋軟口蓋咽頭形成術 1
咽頭腫瘍切除術 1
気管手術 (22例・22手術)
気管切開術 16
気管皮膚瘻閉鎖術 6
その他の手術 (12例・12手術)

4. 研究

  • 将来より良い医療を患者の皆さんに提供できるよう、当科では次のような研究に取り組んでいます。どうかご協力をよろしくお願いいたします。
  • 既に当科で治療あるいは検査を受けられた方の中で、ご自身の既存情報(画像データ、血液検査データなど)が使われることを希望されない場合は当科まで(耳鼻咽喉科・頭頸部外科学医局:06-6879-3951)ご連絡ください。
臨床研究

音声障害・嚥下障害のより有効な診断法や治療法の開発を目指して、実際に患者さんに参加していただいて行う研究です。

  • 粗ぞう性嗄声における音響学的多様性とその発声機構の解明PDF
  • 電気声門図・高速度撮影装置を用いた音声障害の声帯振動の規則性の解析
  • 電気声門図・高速度撮影装置を用いた起声時の喉頭運動の解析
  • 音声治療手技、ハミングによって音声所見が改善するメカニズムの研究
  • 電気声門図・高速度撮影装置を用いた咳払い効率の評価法の開発
  • 電気声門図を用いた音声酷使のモニタリング法の開発
  • 腹式呼気を用いた正しい大声発声法の研究
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