我が国では、超高齢社会の進行や医療ニーズの高度化・多様化を背景に、持続可能な医療・健康社会の実現が重要な課題となっています。「健康・医療戦略」を軸として、医療DXの推進やバイオ戦略、産学官連携による医療イノベーション創出が進められています。文部科学省による医学・生命科学分野の研究力強化と、経済産業省による産学官連携・事業化支援の取り組みは大学における産学官連携の重要性を一層高めています。
大阪大学大学院医学系研究科・医学部附属病院 産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ(以下、XII)は、こうした国の政策動向を踏まえ、設立以来、金融、製薬、電機、建設、IT・広告、及び行政等の多様な機関と包括連携協定を締結、または「協働機関」として参画いただくことで、協働して事業活動を推進する仕組みを構築してまいりました。さらに、研究開発活動や協業事業の企画立案を通じて連携を広げ、大学の研究成果を社会へつなぐ役割を担ってきました。
2025年12月に満10周年を迎え、現在では45の連携機関とともに、医療・健康分野を中心に業種や組織の枠を越えたクロスイノベーションを推進しています。大阪大学大学院医学系研究科及び医学部附属病院が有する基礎研究から臨床研究までの幅広い研究基盤を活かし、研究シーズを産業界・医療現場のニーズと結び付け、共同研究講座の設置や共同研究・学術相談等の契約締結を促進することで、新たな価値創出に取り組んでいます。
XIIは、次の10年に向け、これまでに築いてきた産学官連携の基盤と信頼関係を礎に、本学の共創機構、医学部附属病院未来医療開発部及び国際医工情報センター等との学内連携も深め、XII連携機関とも協働しながら、研究から社会実装までを一貫して支える産学官連携の取り組みをさらに発展させてまいります。
大阪大学の医学・生命科学分野をはじめとする卓越した研究力と人材・知の集積を最大限に活かし、産業界・医療現場・社会と共に未来の医療を切り拓くクロスイノベーションを推進することで、次の時代にふさわしい持続可能な医療・健康社会の実現に貢献してまいります。
今後とも、関係各位のご指導とご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
- ディレクター
- 新谷 康 教授
- SHINTANI Yasushi