

第239回 関西眼科先進医療研究会
令和7年2月12日(水) 18:00〜
最先端医療イノベーションセンター棟1階 マルチメディアホール
テーマ
My Passion
演者:清水 公也 先生(山王病院アイセンター センター長/国際医療福祉大学 教授)

紹介文:
今回、ご講演いただく清水公也先生は、現代の白内障手術と屈折矯正手術の礎を築かれたパイオニアであり、現在もフロントランナーとしてこの分野を牽引されています。世界初となる点眼麻酔での白内障手術にはじまり、CCCによる前嚢切開、ディスポ―ザブル眼内レンズ、乱視矯正眼内レンズと数々のブレークスルーとなる手技、デバイスの開発をされてきました。また、国内で初めてレーシックや眼内コンタクトレンズ(ICL)などの屈折矯正手術を導入され、房水循環改善を目的として清水先生が開発された貫通孔付き眼内コンタクトレンズは世界的なトレンドになっています。
大変素晴らしいご講演をいただけると思いますので、多くの皆様のご参集をお待ちしております。
(文責:相馬 剛至)
抄録:
現在も年間1,000件以上の白内障・屈折矯正手術を執刀し、手術と同じくらいの情熱を臨床研究と後輩育成へ注いでいる。私の最初の白内障手術は1976年に肉眼で行った水晶体嚢内摘出(intracapsular cataract extraction; ICCE)で、その後に導入された手術用顕微鏡や超音波乳化吸引(phacoemulsification and aspiration;PEA)は私の追求心を駆り立てたが、そのような術者を海賊と呼び嫌悪感を抱く者がいたのも事実である。しかし手術を受けた患者さんの感謝の声は大きく、私は自己研鑽と臨床研究で海賊が主流となるように努めてきた。屈折矯正手術についても同じ考えでレーザー手術から有水晶体眼内レンズ(implantable collamer lens; ICL)へ展開してきた。今、改めて私が危惧することは大学病院の臨床研究の少なさであり、大学病院が率先して臨床研究で議論して商業的な医療への抑止力となることを願うばかりである。
今回は自験例による白内障・屈折矯正手術の臨床研究を中心にお伝えし、臨床研究の重要性を考える機会となることを期待する。

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関西眼科先進医療研究会について
昨今の眼科医療状況を考えますと、疾患構造の大きな変化、高度先進医療技術を応用した診断機器の進歩、医療面でも屈折矯正手術から網膜下手術まで幅広い治療手段が身近に行えるようになってまいりました。
そこで、これらの先進的な眼科医療をさらに深く掘り下げて、その「基礎及び臨床研修」に先鞭をつけていくと同時に、眼科先進医療の知識を広く啓蒙することによって、地域医療の活性化ひいては会社への厚生及び福祉に貢献することを目的として、「関西眼科先進医療研究会」を平成7年1月に発足いたしました。
●本研究会は、この目的に沿って「学術講演会」のほか「研修会・小セミナー」等を大学内のカンファレンス室等で実施しております。
●なお、運営は会費をもって当たり、現在法人会員は40社、個人会員は160名が参加されています。趣旨にご賛同いただき入会をご希望の場合は、06-6879-3459までFAXにてご連絡下さい。研究会のご案内等を送らせていただきます。
●ご多忙とは存じますが、より多くの方のご参加をお待ち申し上げております。

