統合生理学教室
大阪大学大学院医学系研究科 生命機能研究科 生命を支える電気信号:分子からシステムへ
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岡村 康司

Okamura, Yasushi

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教授岡村 康司の写真

略歴

平成元年 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了
東京大学医学部助手
State University of New York at Stony Brook (Department of Neurobiology & Behavior)ポスドク
工業技術院 生命工学工業技術研究所 主任研究官
自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンター教授
などを経て平成20年4月より、現職

これまでの研究テーマ

電位依存性イオンチャネルの構造と機能、神経分化過程でのイオンチャネル発現の制御、ホヤ幼生神経系の発生機構、など。

これまで細胞の電気現象とその分子実体としての膜タンパク機能を研究してきました。未熟だった細胞が分化すると活動電位を出すようになる不思議さと、電子顕微鏡で拡大して見た細胞の世界が、研究者としての原体験です。大学院時代に海産動物を出発点としたこともあり、生物機能の多様性や進化にも興味を持っています。海産動物のホヤのゲノムから電気信号を化学信号に変換する分子を見つけ、細胞膜電位に新たな生理的役割を見いだそうとしています。長い間マクロファージや好中球が貪食する際にプロトン輸送を担うタンパクにも着目し、免疫機能における電気信号の役割や病態との関連を調べています。

趣味

旅行 (最近ほとんど仕事でしか行っていません)

学生時代

東大医学部でボート部にいました。年の3分の1は、荒川沿いの合宿所に「住んで」大学に通うような生活でした。同じ釜の飯をたべて、寝起きをともにする共同生活は、仲間とぶつかることもありましたが、今考えると大変貴重でした。合宿所では、時間の流れがゆったりしていて、小説など医学と関係ない本を多く読むことができました。大学入学時は精神科に行こうと思っていましたが、同級生といっしょに電子顕微鏡を習ったり「パッチクランプ法」を体験させてもらっているうちに、いつの間にか基礎研究の世界へ入りました。

オススメ

若いうちは、目先の損得に囚われず、あまり頑なにならず、また、ひととぶつかることを怖れずに自分の世界を広げてもらいたいと思います。本では、生化学の研究者でもあり作家でもあったアイザック・アシモフのSFや科学エッセイをオススメします。

座右の銘

銘というわけではありませんが、河合隼雄先生の「個性的に生きるとは、数字にならないこと、確実でないことに賭けること」という言葉が気に入っています。損得や理屈だけで判断するより、何かからだの中から沸いてくるものを大事にしたいですね。

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