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移植関連検査

抗HLA抗体検査

移植・輸血・妊娠により、非自己のHLA抗原に感作されると、抗HLA抗体を産生する可能性があります。
臓器移植・造血幹細胞移植前にレシピエントの血漿中に抗
HLA抗体が存在すると、移植後急性拒絶の原因となることが知られています。

また、臓器移植後にドナー特異的抗体(Donor specific antibodyDSA)が存在すると予後が悪くなります。そのため、移植前後の抗HLA抗体をスクリーニングおよび同定するための費用が2018(平成30)年4月に保険収載されました。

輸血・細胞療法部ではスクリーニング検査をFlowPRA、抗体特異性検査をLABScreenを用いてDSAの検出を行っています。



HLAタイピング

HLA(ヒト白血球抗原HLAHuman Leukocyte Antigen)は、白血球などの細胞表面上に発現する分子で、非常に多くの種類があります。移植医療などにおいてはHLAを合わせる必要があるため、提供者(ドナー)と患者(レシピエント)のHLA型を調べる事が重要です。  
輸血・細胞療法部ではLuminexを用いたPCR-SSOでクラスIA座、B座、C座)、クラスIIDR座、DQ座)のタイピングを実施しています。


フローサイトクロスマッチ

フローサイトクロスマッチとは、臓器移植患者(レシピエント)の血清と臓器提供者(ドナー)の細胞を反応させ、レシピエント血清中のドナーHLAに対する抗HLA抗体(DSA)の有無を確認する検査で、臓器移植前に行います。
レシピエント血清中にドナー由来の抗HLA抗体が存在する場合は、移植後に超急性拒絶を引き起こす可能性があり、特にT細胞のクロスマッチ試験が陽性の場合、超急性拒絶の発生に強い相関があると言われています。
レシピエント血清とドナーリンパ球を混和し反応させた後、抗ヒトIgG抗体で蛍光染色し、フローサイトメトリーで検出します。リンパ球細胞障害性試験(CDCクロスマッチ)に比べ、高感度にドナー特異抗体(DSA)を検出することが可能ですが、リツキサンなどの免疫抑制剤の影響を受けやすいので注意が必要です。

精度保証

日本組織適合性学会QCWS参考プロトコルに基づいて検査を実施し、毎年開催されるQCWS(精度管理)、QCワークショップ集会(解析報告会)に参加しています。QCWSの結果は基準を満たしており、日々の検査精度については日本組織適合性学会 認定HLA検査技術者が専従で検査を行い、質の担保に努めております。

・組織適合性学会が発行する「HLA-QCワークショップ抗体QCの評価結果


QCWS集会参加証明書