輸血関連検査
ABO血液型/RhD血液型
輸血を実施する為には、血液型検査は必ず必要です。ABO血液型は、赤血球のA型およびB型抗原の検出を目的としたオモテ試験と、血清(血漿)中に存在する抗Aおよび抗B抗体の検出を目的としたウラ試験を実施後、総合判定します。
検査は、自動化機器を用いたカラム凝集法(Column Agglutination Technology : CAT)で検査した結果を検査管理システムに登録します。
不規則抗体スクリーニング検査
輸血時に問題となるABO血液型以外の血液型抗原に対する抗体(不規則抗体)を調べる検査です。
検査は、全自動輸血検査装置を用いたカラム凝集法により、間接抗グロブリン試験を実施しています。

交差適合試験
輸血の直前に、輸血用血液製剤と患者さんの血液との組み合わせが適合するかを調べる検査です。
当院ではコンピュータークロスマッチを導入しています。
必要に応じて、試験管法にて生理食塩液法と間接抗グロブリン試験を実施します。
直接抗グロブリン試験/間接抗グロブリン試験
直接抗グロブリン試験
自己免疫性疾患・新生児溶血性疾患・薬剤による溶血性貧血などの診断、不適合輸血の際に検査します。
間接抗グロブリン試験
血漿中のIgG型抗体(不規則抗体など)の存在を調べる検査です。
寒冷凝集素反応
寒冷凝集反応は、血液中の寒冷凝集素(CA : cold agglutinin)を検出する検査です。
寒冷凝集素が出現する寒冷凝集素症(自己免疫性溶血性貧血の一病型)の鑑別診断、およびマイコプラズマ肺炎、あるいは他のウイルス疾患のために行われる検査になります。