教育・研修Education

大阪感染症フェローシッププログラム

概要

大阪府の主要な感染症研修施設である4医療機関(大阪大学医学部附属病院、大阪市立総合医療センター、りんくう総合医療センター、大阪急性期・総合医療センター)で感染症の臨床研修を行う。

本研修の特徴

各医療機関で研修を行うことで、1つの医療機関では経験できない市中感染症、臓器移植後を含む免疫不全者の感染症、輸入感染症、性感染症、結核、HIV感染症など多彩な感染症を経験することができる。

対象

医師経験年数6年目以降の医師(専攻診療科を問わない)。

研修期間

感染症専門医の取得を目標とするため3年間を基本とする。ただし、感染症診療の経験年数や、臨床研究の立案・実施など個々人の状況や希望を考慮して2年〜4年の研修が可能である。なお、社会人大学院生として研究を行いながらの研修も可能である。

研修内容

原則として、4つの医療機関をローテートする。ローテートする順番や期間については、本人の希望、各病院の希望をもとに研修事務局が調整を行う。

募集人数

若干名。応募多数の場合は選考を行います。

応募要項

履歴書(書式自由)をメールにて送付のこと。

応募先

大阪大学医学部附属病院 感染症内科 忽那賢志
kutsuna☆hp-infect.med.osaka-u.ac.jp(☆を@に置き換えてください)

待遇

各病院の規定に従う(大阪大学医学部附属病院:医員相当、大阪市立総合医療センター:シニアレジデント相当、りんくう総合医療センター:常勤、大阪急性期・総合医療センター:オーバーレジデント相当)。

業務内容

各医療機関の感染症内科、感染症科に所属するが、施設によって月数回程度の当直や救急外来業務が求められる。

各施設の特徴は以下の通りです。

●大阪市立総合医療センター

  • 大阪市中心部に位置する約1000床の総合病院で、40床のスーパーICUを有し、救急症例も豊富。
  • 第1種、第2種感染症指定医療機関、大阪府エイズ治療中核拠点病院などの役割を果たし、輸入感染症、HIV感染症/エイズ症例も豊富である。
  • 感染症内科として入院病床・外来を持ち、入院主治医として症例を受け持ちつつ、院内全診療科からのコンサルテーションを受ける。トラベルクリニックも開設している。
  • 微生物検査室や薬剤部、感染防止対策室とも連携し、多職種と関わりながらICT/AST活動にも積極的に参加する。

●りんくう総合医療センター

  • 大阪府泉州南部唯一の基幹病院、災害拠点病院であり、多彩な感染症コンサルテーション
  • 西日本唯一の特定感染症指定医療機関であり、多様な輸入感染症の診療、外国人診療
  • 地域からの紹介による発熱患者全般の鑑別診断、診療の経験豊富
  • 行政との連携による初期段階からの新興感染症の対策、臨床研究への参画
  • 黄熱ワクチンをはじめとしたトラベルクリニック

●大阪急性期・総合医療センター

  • 大阪市南部の急性期三次医療機関で、救急ER関連感染症、外科系周術期感染症、内科系免疫不全関連感染症のコンサルトケースが多数です。
  • 入院受け持ちは救急ER関連感染症がメインで、しばしば不明熱、時々HIV感染症(入院、外来主治医もあり)を感染症ジェネラリスト的に診療します。
  • 外来診療では、肺外結核、梅毒(その他STD)、軽症市中感染症、不明熱を診ることが多く、内科総合診療の外来業務として、研修医一般外来研修指導、外国人インバウンド関連診療(外来)も行う機会もあります。
  • 感染制御室業務として、院内感染対策活動、薬局とのAST活動、血培陽性サーベイランスの活動を経験できます。
  • 質量分析器も使用している先進的かつ活動的な微生物検査室とのmicrobiology roundも適宜行います。

●大阪大学医学部附属病院

  • 1000床の大規模病院における多様な感染症のコンサルテーション
  • 肺、心臓、肝臓、腎臓、膵臓などの臓器移植後の感染症
  • 経験豊富な8人の指導医による、熱血指導
  • 感染症疫学、統計の専門家のサポートによる実践的な感染対策
  • 最先端のDiagnostic Stewerdshipの実践

各医療機関のプログラム責任者
大阪大学医学部附属病院 感染症内科 診療科長 忽那賢志
大阪市立総合医療センター 感染症内科 部長 白野倫徳
りんくう総合医療センター 総合内科・感染症内科 部長 倭正也
大阪急性期・総合医療センター 総合内科・感染症科 部長 大場雄一郎