感染制御部・感染症内科でフェローとして研修をしている藤原と申します。
これまで私は麻酔・集中治療・救急診療に携わってきました。以前から感染症診療に興味はありましたが、COVID-19の流行を契機に感染対策の重要性を再認識し、この分野を深く学ぼうと考え、こちらでのフェローとしての研修を始めました。
現在のフェローの主な業務としては、入院コンサルテーションと血液培養陽性例への介入です。こちらで研修する前までは、大学病院では各科の垣根が高い印象を持っていましたが、いざ来てみると驚くほど各科から多くのご相談をいただいており、幅広い分野の症例を経験できます。
例えば、悪性腫瘍に対する化学療法・術後の熱性疾患から、移植後感染症という特殊な免疫不全の病態の他、心臓血管外科からのご相談も多く、感染性心内膜炎・感染性大動脈炎などについても症例は勿論、移植を前にしたL-VAD症例も経験できることは当院ならではの特徴ではないでしょうか。
ご相談いただいた症例に関しては指導医と診察に向かい、症例の方針、抗菌薬の選択、投与量に至るまで事細かに協議し、主科へ当方のアセスメントをお返事します。
当科には日本屈指の指導陣が在籍しており、直に指導を受けることができるのも大きな特徴です。各症例を通じて、Professionalの考え方や診断や治療への根拠などを学ぶことができます。また指導医が多いことは、疾患に対する考え方の違いなどに触れるよいきっかけともなり、多様なアプローチを学ぶことができると考えています。
今後はコンサルテーション症例のみでなく、感染対策や外来診療やトラベラーズワクチンなどの業務・研修も加わる予定で、また微生物検査室などとも連携を密にし、より研修内容も充実してくることに間違いありません。ご興味がある方はぜひ見学にお越しください。