当教室は明治38年猛威をふるう結核の診療と研究を担う肺癆科として佐多愛彦により開講され、結核検診とBCG接種による結核予防法の確立、結核化学療法の臨床研究など本邦における結核の予防と治療法の確立に大きな役割を果たしました。その後、結核以外の呼吸器疾患や循環器、消化器、内分泌代謝、神経、血液、免疫疾患など内科全般を診療研究教育の対象とする内科学第三講座(第三内科)として発展してきました。新しい研究分野である免疫学が隆盛を迎えるとともにその成果として分子標的抗体を開発、関節リウマチの治療に導入しました。平成10年には第三内科は分子病態内科学と名称変更しました。これまでに当教室から府立大阪医科大学時代の佐多愛彦学長をはじめ、今村荒男、山村雄一、岸本忠三の3名が阪大総長に就任するなど、大阪大学を牽引する人材を多く輩出しています。
平成17年医学系研究科の改組にて内科全般を診療研究していた旧第三内科教室は、呼吸器疾患と免疫(癌免疫領域も含む)・アレルギー疾患を中心に診療、研究、そして教育を行う内科系臨床医学専攻 呼吸器・免疫アレルギー内科学として再編され新しく教室を発展させています。
|