• 公募研究
  • 文部科学省
HOME 公募研究 > 平成26〜27年度: 公募研究14
公募研究(平成26〜27年度)

平成26〜27年度: 公募研究14

膵管癌細胞における一次繊毛消失機構の解明と癌治療への応用
研究代表者: 小林 哲夫
連携研究者: 伊東 広

研究概要

一次繊毛は殆ど全ての哺乳動物細胞に存在し、細胞外のシグナルを受容するアンテナとして機能します。分裂期の紡錘体形成に重要な役割を担う中心小体は、細胞が細胞周期を脱してG0期に入ると細胞膜近傍へ移動し、そこから細胞膜外側へ微小管が伸展し一次繊毛が形成されます。膵管上皮細胞から発生する膵管癌においては、膵管上皮細胞に存在する一次繊毛が消失していることが知られています。上述したように、一次繊毛がシグナル伝達の場として働くこと、細胞分裂に重要である中心小体依存的に形成されることから、膵管癌における一次繊毛の消失がシグナル伝達の攪乱や異常細胞分裂・増殖を引き起こし、膵管癌の発生・進行を促進する可能性が想定されます。そこで本研究では、膵管癌細胞における一次繊毛消失に介在する分子基盤を明らかにし、さらに、得られた知見を元に形成誘導した一次繊毛が膵管癌細胞に及ぼす影響を検討します。