人々は病気になっても、それまでと変わらない暮らしをしたいと願っています。命のある限り健やかに暮らしたいと考えています。しかしながら脳血管障害、脳や脊髄の外傷などにより、手足が動かなくなったり、会話ができなくなったりすると、なかなか元には戻りません。
私たちは神経系の後遺障害の克服につながる基礎研究と開発研究を行っています。脳や脊髄では個々の神経細胞が独立して働いているのではなく、互いにネットワークを作って機能しています。このネットワークが損傷されると、回復することは極めてまれです。もしも失われたネットワークを修復させることができれば、中枢神経障害を治療することができるようになると考えられます。最近の数年間で、失われたネットワークが再生しないメカニズムがある程度わかってきました。私たちは、新たな神経再生治療法の確立を目指して、研究を行っています。また同時に、神経回路の修復過程における神経回路のダイナミクスという課題に統合的アプローチで迫りたいと考えています。
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