精神医学は間口の広い領域でありますが、大阪大学精神科は伝統的にすべての精神医学領域をカバーしています。生化学系には、精神神経化学グループと精神薬理グループがあり、心理学系には、精神病理グループ、行動療法グループ、神経心理グループがあります。また、生理系には、認知行動生理グループ、睡眠脳波グループがあります。教室では、このような各領域の研究手法を統合した研究活動により「脳とこころの科学」において先駆的研究活動を展開しています。現代の精神医学研究は、研究手法によりそれぞれが独立した活動をするというよりも、一つの疾患・病態に対して心理・生理・生化学などあらゆる研究手法を駆使して研究を進め、それらの多角的な研究結果を総合してはじめて新しい発見がなされるものと考えているからであります。
大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室
教授 武田 雅俊
