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【開催報告】第11回大阪大学健康・医療クロスイノベーションフォーラム「免疫分野の生命科学における進捗と未来」(2022年6月27日開催)

  • 活動実績
  • 2022年7月7日

写真:パネルディスカッション「免疫研究と産学連携における課題」の様子

【開催日】2022年6月27日(月)13:30~17:50
【場 所】ハイブリット開催/オンライン:ZoomウエビナーLive配信
     会場:大阪大学大学院医学系研究科 最先端医療イノベーションセンター 1階
     マルチメディアホール(大阪府吹田市山田丘2番2号)
【参加者】696名(オンライン&来場型のハイブリット開催)

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講演の様子は公式YouTubeチャンネルにて一部公開予定

今回の第11回は、大阪大学の特色の一つである「免疫」の分野に着目し、世界トップレベルの最先端研究を行っている著名な研究者を擁する本学の免疫研究の成果について共有、議論を深めることで、withコロナの社会状況の中で、新たなイノベーションの創出やより一層の産学連携による研究開発の推進に繋がることを目指し、『免疫分野の生命科学における進捗と未来』をテーマにハイブリッド形式にて開催した。

基調講演には、医学系研究科長である呼吸器・免疫内科学の熊ノ郷 淳教授を迎え、「免疫研究と臨床応用」と題し、免疫の仕組みから、免疫研究における世界初の発見や最先端の研究成果の歴史、並びに免疫機構によるワクチン開発やがん治療の創薬などの臨床応用について、一般参加者にもわかりやすく大変興味深い貴重なご講演をいただいた。また、一般講演として、アカデミアからは、生体イメージングの先駆者である石井 優教授、自然免疫に関する研究では第一人者である京都大学の竹内 理教授、 血液のがんの一つである多発性骨髄腫に対する新たな免疫治療の技術「CAR-T細胞療法」の開発で著名な保仙直毅教授、感染症の重症化機構の解明における研究において、新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を世界で初めて発見した免疫学フロンティア研究センターの荒瀬 尚教授、並びにXIIのディレクターである皮膚科学の藤本 学教授の5名の講演者から、各々免疫機構に係る最新の研究成果に関する講演をしていただいた。本研究科・医学部附属病院との包括連携協定締結機関からは、アフラック生命保険株式会社の医長である藤井大輔氏及びサラヤ株式会社バイオケミカル研究所課長代理の髙見貴之氏から、各々産業界における免疫分野に関する取り組みについて講演いただいた。

パネルディスカッション「免疫研究と産学連携における課題」では、石井 優サブディレクターを座長として、パネリストに講演者の熊ノ郷 淳教授、保仙直毅教授、荒瀬 尚教授、藤本 学教授、藤井大輔氏、髙見貴之氏を迎え、①免疫分野における産学連携の全般的課題、②個別の取り組みが持つ課題と解決方法を論点として、最先端の免疫分野の基礎研究を創薬等の実用化に繋げていく際のボトルネックとは何か、並びに幅広い免疫分野の関わる取り組みの中でパネリストが個別に持つ課題やその解決方法について活発な意見交換が行われ、基礎研究の実用化、産学連携の強化・推進を図るには相互の理解・交流・コミュニケーションをより深化させる取り組みが必至となることが言及され、熱い議論が展開された。

最後に、竹原徹郎医学部附属病院長から、医学系研究科・医学部附属病院においては産学連携による基礎研究の実用化・臨床応用のより一層の推進に尽力いたしたく、産業界からの益々のご協力を依頼したい旨の閉会挨拶があった。今回は、 オンラインを含め合計700名近くの参加者があり、免疫研究の最新の成果と産学連携による免疫研究の実用化への課題について広く情報発信を行うことができ、有意義なフォーラム開催となった。