教授ご挨拶

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教授ご挨拶

山本 浩一

こんにちは。老年・総合内科学教授の山本です。

私は、平成9年に大阪大学医学部を卒業し、老年・総合内科学の前身の第四内科(荻原俊男教授)に入局、桜橋渡辺病院循環器内科で研修しました。平成18年からは米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校に留学 (Theodore Kurtz教授)、平成20年に楽木宏実教授が引き継がれた同教室に帰局し、令和5年11月から4代目の老年・総合内科学教授に就任いたしました。

当科は老年病医学講座として1976年に開講した歴史ある講座ですが、高齢者を取り巻く状況はその間に大きく変化しています。平均寿命は10年近く延び (1976年男性72歳、女性77歳)、高齢者は10-20年前に比べて5-10歳程度若返っていることを示すデータもあります。一方、以前に比べて顕在化した問題として高齢者が介護を受ける期間が延びていることにあり、介護を受けずに生活できる健康寿命と寿命との間の期間は約10年に及んでいます。現在の老年医学の役割は診療や研究を通じて健康寿命を延伸すること、また介護を受ける高齢者が幸福を感じることができるシステムを作ることにあります。老年医学においても技術革新は進んでおり、高齢者医療も新しい展開を迎えることが予測されます。当科は日本を代表する老年医学教室として、「新しい老年医学、高齢者医療」を作る役割を果たしていきたいと思います。

老年・総合内科学は老年内科と総合診療科が一体となった講座です。我々はこの特色を生かし、優れた診断能力と認知症など高齢者特有の病態への幅広い知識、フレイル、ポリファーマシーなどの高齢者の医学的問題に対する専門的技術を併せ持つ老年・総合診療医の育成を目指しています。また、当科はそれぞれの専門分野(老年病、認知症、循環器、糖尿病、腎臓、総合診療など)を持ちながら、全人的な高齢者医療を志す医師の集団です。高齢者の幸福を追求するためには、自らが幸福を感じることが肝心でありそのような仲間づくりを目指しています。

このホームページが患者様・ご家族、医療者、若手医師、学生の皆様にとってお役に立つものとなることを心より願っております。

大阪大学大学院医学系研究科
内科学講座 老年・総合内科学
教授 山本 浩一

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