スタッフ・大学院生からの声
当科の若手医師から老年総合内科の魅力やキャリアパスについて紹介しています
幅広い内科力とライフワークバランスの両立
私は2015年に福井大学を卒業後、大阪大学医学部附属病院と済生会千里病院で初期研修を行い、2017年に老年内科へ入局しました。実家が開業医ということもあり、臓器別でなく総合的な診療を志しての選択でした。後期研修では星ヶ丘医療センター、名瀬徳洲会病院、八尾徳洲会総合病院で内科・総合診療・小児科・救急を幅広く学び、プライマリケア連合学会の家庭医療専門医資格を取得しました。
老年・総合内科学の魅力は、内科全般を幅広く学べる環境と、無理のない働き方の両立にあります。腎臓・循環器・消化器といった各領域を横断的に学びながら、患者さんを全人的に診る力を養うことができます。医師一人ひとりのライフワークバランスを尊重し、残業はほとんどなく、家庭や自分の時間を大切にしながら臨床・教育・研究に取り組めます。実際、女性医師やご夫婦で入局される方も多く、それぞれのライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
少人数体制で、上級医の目が行き届き、互いに支え合う温かい雰囲気も当科の大きな特長です。後期研修プログラムは個々の希望に応じて柔軟に研修先を選択でき、自分に合った形で経験を積むことができます。
また、大学院進学についても不安に感じる方がいるかもしれません。私自身も当初は研究への強い意欲があったわけではありませんが、実際に取り組む中で臨床では気づけない新たな視点や物事の捉え方を得ることができました。老年内科では指導医の先生方が1対1で親身にサポートしてくださり、研究の進め方から論文・発表まで丁寧に指導していただけます。大学院生活を通して不安を感じることはほとんどありませんでしたし、臨床を離れる期間は家庭や子どもと過ごす貴重な時間にもなりました。
老年・総合内科学は、「広く・深く・無理なく」医師として成長できる場所です。幅広い内科診療に興味のある方、ライフワークバランスを大切にしたい方、ぜひ一度、当科の門を叩いてみてください。
【図1-1】研修から現在までのキャリア

【図1-2】後期研修の離島病院にて

【図1-3】入局式の適塾にて

「病を診て、人も診る」診療を目指して
私は北海道大学を卒業後、初期研修を市立豊中病院と阪大病院で行い、2020年に老年・総合内科学に入局致しました。その後、内科専門医研修を市立豊中病院と市立池田病院で行い、内科研修修了後は大阪大学大学院に入学し、同時に老年内科専門医研修を開始しています。
私は大学進学で東京から北海道に移り住み、学生時代はそのまま北海道での研修・就職を考えていました。しかし学生時代に基礎研究に興味を持ち、一度は基礎研究に挑戦してみようと思うようになりました。いくつかの大学・研究室を見学しましたが、研究内容が充実していることや医局の先生方が見学時にも進路について親身になってくださったことから、老年・総合内科学への入局を決めました。
現在は認知症の基礎研究を行いながら、髄液バイオマーカーを用いた認知症の診断・治療や総合診療外来などを行い、全人的な医療についての勉強を続けています。様々なプロフェッショナリティを持つ先生方がおられることや医局全体でいろいろと相談しやすい雰囲気があることはとても有難い環境です。
実際の臨床現場でも、多疾患併存(マルチモビディティ)を持つ高齢者や縦割りの医療からこぼれてしまう疾患は悩むことも多いですが、こうした病態について深く考える力がつけられるのも当科の強みだと思います。研究内容も「実臨床に役立てる」ことを前提に、iPadなどのデジタルデバイスを用いた研究が盛んです。
「病を診て、人も診る」診療を学びたい方、内科が好きだけれど縦割り医療がしっくりこない方、先進的な研究をしてみたい方、なんとなく研究してみようかなと思われる方、ぜひ当科にいらしてください!
【図2-1】研修から現在までのキャリア









