<用語解説>
- 大脳皮質運動野
大脳皮質とは、大脳の表面を覆う灰白質の層である。神経細胞が集まっており、さまざまな神経機能をつかさどる。大脳皮質は、その機能により、多くの領域に分かれている。運動野は、自分の意志による運動(随意運動)を制御する部位。
注2)皮質脊髄路
随意運動をつかさどる主要な神経回路であり、大脳皮質から脊髄へと伸び、多くは大脳皮質運動野に神経細胞が局在していて線維を脊髄に向かって伸ばす。脳の下方にある延髄(えんずい)下部で交差して脊髄の対側へと伸びるため、左側の大脳皮質にある神経細胞は、右側の手足の運動を制御する。
注3)BDNF
神経細胞の生存や成長を促す機能を持つ脳由来の神経栄養因子の1つ。TrkB受容体に結合して機能を発揮する。
注4)軸索
神経細胞体から伸びる繊維状の構造で、神経細胞において信号の出力を担う。
注5)順行性トレーサー
神経細胞に注入することで、順行性(神経の信号と同様に、細胞体から出発して末端へ向かう性質)に軸索末端まで到達して、軸索全体を可視化することができる化合物。これにより、神経回路を直接観察することができる。
注6)脊髄介在神経細胞
脊髄において運動・感覚機能を担う神経回路網の中で、伝達された信号を仲介する神経細胞。 |