PEDIATRIC SURGERY

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ご挨拶

教授

奥山 宏臣

小児外科教室のルーツは、昭和27年、わが国小児外科のパイオニアである植田隆先生のヒルシュスプルング病の手術に始まります。昭和35年には我が国で初めて食道閉鎖症手術に成功しました。旧第一外科から診療科として独立したのは昭和57年で、平成元年に正式の講座としてスタートしました。岡田正教授、福澤正洋教授に続き、平成26年に私が3代目教授として教室を引き継いでおります。岡田教授は、米国より中心静脈栄養を導入した中心メンバーでしたので、発足当時より外科栄養を得意分野としてきました。小児外科特有の鎖肛、胆道疾患、新生児外科といった領域にも取り組み、さらに福澤教授時代には悪性腫瘍や臓器移植の分野が加わり、小児外科の全ての分野をカバーする診療・研究体制が整いました。最近では、低侵襲手術を多くの疾患に取り入れています。小児外科は小児に限らず、胎児から成人の患者さんを対象とした多彩な疾患・手術に対応しています。何よりこども達の元気な笑顔を励みに、日々臨床・研究・教育に力をあわせて取り組んでいます。
現在本教室で取り組んでいる診療、研究、教育の分野を紹介致します。

栄養

短腸症を含めた腸管機能不全の中心静脈栄養管理に積極的に取り組んでいます。
2020年には腸管不全センターを立ちあげ、小腸移植も含めた多職種連携医療を推進しています。

臓器移植

平成10年に始まった肝移植手術が今年150例を越えました。
多くの診療部門のご協力のもと、5年生存率92%と優れた成績を挙げることができるようになりました。

悪性腫瘍

小児腫瘍検討会を毎月開催して、関連各部門の緊密な連携による集学的治療を実践しています。
基礎研究分野では、癌幹細胞マーカーや免疫療法の開発や初代培養技術の確立にも取り組んでいます。

低侵襲手術

鼠径ヘルニアや虫垂炎といったcommon diseaseから、横隔膜ヘルニア、食道閉鎖症、胆道拡張症といったmajor疾患に対しても内視鏡外科手術を行っています。

小児救急

「豊能広域こども急病センター」の後送病院として、小児外科2次救急を全面的に受け入れています。

胎児診断治療

2015年より胎児疾患の診断や治療に関わるすべての診療部門が連携する胎児診断治療センターが発足しました。出生前から始まる治療を円滑に進めています。

研修プログラムについて

大阪大学小児外科研修プログラムでは、初期研修修了後、卒後3〜4年目を消化器外科を中心とした一般外科研修の期間としています。この段階で、外科の基礎技術を深め、外科専門医取得に必要な症例の経験と知識の習得を目指してもらいます。
次に、卒後5年目に大阪大学医学部附属病院で小児外科研修を行います。小児外科一般手術に加えて、栄養管理、臓器移植、悪性腫瘍、低侵襲手術、新生児手術など、高難度手術を含む全ての領域を経験してもらうこととなります。
卒後6年目からは、大阪市立総合医療センターまたは大阪母子医療センターといった国内有数のハイボリュームセンターで、小児外科専門医取得に向けて研修を行います。これらの施設では、若手外科医に十分な執刀機会を提供する指導体制を整えており、膨大な手術症例をこなすことで質・量ともに十分な修練を積めるシステムとなっています。これは大阪大学小児外科関連施設の伝統であり、私たちの誇りでもあります。
十分な臨床経験を積んだ後、再度大学で臨床のトレーニングを行い、小児外科専門医を取得して頂きます。その後には、大学院進学、留学、さらに臨床医として研鑽を積む道など、各自の希望に応じた多彩なキャリアプランを支援する環境を提供しています。
異次元の少子化対策が国の最重要課題となる中、安心して子どもを産み・育てることができる小児医療体制を整備・維持すること、そしてそれを担う優秀な小児外科医の育成は私たちの最重要ミッションです。大阪大学小児外科では、小児外科医を目指す医師を、出身大学、時期を問わず広く受け入れ、活躍していただく機会を提供します。私たちの未来を担う子ども達の医療に関われることの喜びや誇りをより多くのみなさんに知っていただき、ひとりでも多くの先生が私たちの仲間となり、小児外科・小児医療を発展させてくれることを期待しています。

大阪大学 小児成育外科の特長

小児外科を表す言葉として、「こどもはおとなのミニチュアではない」があります。体重500gに満たない超低出生体重児からcarry overの成人に至るまで幅広い年齢層を対象とし、その対象疾患も消化器疾患に限らず多岐にわたります。また、こどもの発育や発達も考慮した診療は大変やりがいのある仕事です。興味がある方は是非ご連絡ください。医局員一同、お待ちしております。

  1. 豊富な症例数

    大阪大学小児外科および関連施設は、近畿圏有数の豊富な症例数を有します。そのため、多くの症例に触れることができ、幅広い経験を積むことができます。

  2. 充実した研修機会

    当科は、国内有数のハイボリュームセンターである大阪母子医療センター、大阪市立総合医療センターと連携しており、他にも多数の連携施設を有しています。連携施設での研修機会も豊富に整えられており、知識やスキルを向上させることができます。

  3. 研究

    当科は、研究にも力を入れており、research mindを持ったacademic surgeonの育成を目指しています。その研究成果は、医療現場にもフィードバックされ、より高度で質の高い医療に繋がっています。

  4. 働きやすい環境

    当科は、出身大学を問わず、多様な人材が活躍することができる環境を整備しています。男性女性に関わらず、様々なライフイベントに向き合いながらも情熱をもって活躍する外科医を支援しています。自由闊達な医局環境が整っており、自分自身の考えや意見を尊重される環境で働くことができます。

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先輩からのメッセージ

  • 松木 杏子

    見学、お待ちしています。

    松木 杏子

    香川大学出身

  • 高瀬 洪生

    手術を必要とする子供たちのために、一緒に頑張りませんか?

    高瀬 洪生

    大阪大学出身

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2020年度~に大阪大学附属病院および大阪大学外科学講座関連施設で修練する
後期研修医は、大阪大学外科学講座へ登録していただいております。