治験について

治験とは

 

細胞実験や動物を用いた試験など、長い期間の研究開発を経てヒトのがんに対して有望である可能性のある薬剤がつくられます。それをヒトに対して本当に安全なのか、そして明らかに有効であるのか、用量はどのくらい用いるのが適切なのかなど、臨床試験のなかでその評価を行い、安全性と有効性が確認された薬剤が国の審査を経たのちに全国の病院で実際の治療に用いられるようになります。近年の抗がん剤はほとんどこの過程を経て世に出るようになりました。

当科ではすでに保険承認された薬剤を用いた臨床試験(市販後臨床試験ともいいます)も行っていますが、上記のような、未承認の薬剤を用いた臨床試験(これを特に治験と呼びます)もたくさん行っています。

治験では、安全性や有効性を正しく評価する義務を負っていますので、がんの種類や患者さんのがんの病態、合併症の状況など、参加していただくのに満たすべきたくさんの条件が試験ごとに細かく設定されています。

このため、治験に参加いただける病状か否かは、実際に阪大病院を受診していただいた上で判断するのが必須になります。

当院の未来医療開発部臨床研究センターのホームページ(http://www.dmi.med.osaka-u.ac.jp/acr/patient05.html)に、当科で現在行っている治験の対象疾患一覧が示されていますのでご参照ください。