日本人女性の平均寿命は85歳を越え、多くの女性は極めて長い閉経後の期間を過ごさねばなりません。閉経後女性には、単なる更年期症状の出現にとどまらず、脂質異常症の増加、骨密度の減少など、様々なヘルスケアの問題が出現します。当外来では、そのような問題に関して、女性医学の観点から様々な予防、治療を行っています。

  • 閉経後女性の更年期症状に関しては、最新のエビデンスに基づいたホルモン補充療法、漢方薬治療、生活指導を行っています。大学病院ならではのがん治療などによる早発閉経の症例にも対応しています。
  • それぞれの女性の治療歴、骨密度、乳癌および血栓症のリスクに応じて、ホルモン補充療法(hormone replacement therapy: HRT)、低用量HRT、数々の骨粗しょう症治療薬、スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害剤)、漢方薬などを使い分けるテーラーメイド医療を実践しております。
  • 我々の施設では年間約200例の婦人科悪性腫瘍手術を行っており、その多くの症例で治療後に卵巣機能の廃絶を認めております。健康維持外来では、それらの患者さんのヘルスケアに焦点をあてて、様々な予防策・解決策を提案しています。
  • 骨量に関しては、dual energy X-ray absorptiometry(DXA)を用いて、正確に腰椎及び大腿骨頸部の骨密度を測定しています。また骨代謝マーカーを定期的に採血し、治療薬の効果判定を正確に行っております。

外来の詳細

外来日 毎週月・水・金曜日、午後
担当医 澤田健二郎他、産婦人科専門医